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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
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- C 948話 終末を告げるチャルメラの音 3 -

 天界では、天使たちが終末に吹き聞かせるという、最終角笛チャルメラの練習が開始されてて。

 灰になった天使長に代わって、誰が吹くのかってトコが盛り上がりのピークであった。

 一応、天使長。

 がんばって両腕が復活したので。


 角笛の吹き方指導に携わってた。

 まだ、この時まではアットホームな雰囲気が残ってて。

 別の世界で散髪を終えた、汚女神が元の姿になって帰ってきた――ても、せいぜい3時間くらいの留守である。

「めっちゃ、頭、軽くなった!!」

 ベリーショートまで短くした頭に、細くて長い触覚みたいな2本のアホ毛がある。

 これを交互に動かしてるんで。

 咄嗟に壁や、床下なんかを見ちゃうんだが。

「なんや?」

 天使たちの奇妙な動きに気が障ったようで。

「おらんおらんて、眷属は部屋の中。出てくることなんか...まあ、先ずない...な」

 部屋の戸は締めた気がする。

 気がするだけで毛むくじゃらで出た瞬間まで、記憶がない。



 カサカサ、ジジジ、ガサ...

 普段ならただの風が立てる悪戯のような物音でも。

 汚女神の部屋からだと恐怖が蘇る。

 正常な天使たちとは真逆に走るのが天使長。

 3対6枚の翼を持ち、身は常に光と共に燃えている高次元の変態。

「なんや? お前まで、は」

 そのアホ毛は切らなかったんですか?めいた質問をした。

 天使長は自らを犠牲にして地雷へダイブした。

「この毛は私の個性じゃろ、切るかいな」

 天使長、再び燃える。

 楽しそうに灰になったので、再び彼の復活は遠のいた。

 恐らく終末までには間に合わないだろう。

「眷属けし掛けて、こっちの世界から先にぶっ壊して造り変えたろかい!!!」

 冠なんだけど。

 彼女の手元には赤いボタンがある。

 いつでも押せるんだぞと、周囲に恫喝してるんだけど。

 じつは()()()()押したことがある。



 時間にすると、2千年前くらい。

 どこかの地球サーバーがひとつ、創世記前に戻ったことがあった。

 この時の損失は大きく、ソシャゲのひとつがサービス終了、つまり廃業に追い込まれたのだ。

 なんか知ってる気がする。

 十恵おねえちゃんが箱庭作って、ボクのパンツ売ってた事件だ。

 あれの隣のサーバーが死んだんだ。

「やめやめ、チャルメラなんか聞いてたら、腹減ってきた。ラーメン食べるからみんな、食堂いきなはよ!! そこの()にも飯くらいは食わしてやれ。(未だ、笛を吹くのが居て)じゃから、吹かんでいいって! 腹減るじゃろが。こっちは個性キレ言われてむしゃくしゃしてんぞ、はよ、食堂に行きや!!! ド阿呆どもが」

 びたーん、びたーんてな具合に裸足で歩き回るインナー姿の汚女神。

 スポブラもパンツも、いい感じに黄ばんでますよ~

 って誰も突っ込めないのが悲しいところ。


 散髪は終えたから。

 次は風呂ですかね?

 汚女神様。

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