表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
2075/2359

- C 938話 光の天使長 3 -

「あーもう、日課だったデイリークエスト熟してくれるって話、いつか前に...したよね?!!」

 咳込みながら、汚女神は怒鳴り散らしている。

 茶色がかった黒っぽい何かが、ぴょんぴょん跳ねるジェスチャー。

 表情は無いけど、語気で怒ってると分かる。

「土くれにしてくれた子も、数は戻ってるよね?」


「は、はい」

 声が震えた天使。

 いや、上位天使でさえ神は絶対だって理解している。

 その作られたボディが、魂に囁いてくるから。

「じゃあ、さ。光の天使長のッ!! あのバカは何処行ったんかな?!」

 髪の毛の内側では、握った拳がプルプル震えてるとこだろう。

 小さな膨らみの真上でぷるぷると。



 光の天使長――熾天使の中でも最高位であり、3対6翼の有翼人。

 見る者には車輪のようにくるくると回っているように見えたり。

 或いは3面の顔を持つ者だったり。

 他には単に光り輝く玉のようだったりと...。


 目撃された地域によって、その姿は様々のようだ。


 でも、どれもが彼を指すもので。

 神そのものに例えられる。

 ボクらも、その人影を肉眼ではない魔術的なフィルターに通してようやく。

 共通の認識で情報共有できていた。

「「「「「「天使だ!!」」」」」」

 モルドレッド卿に諭されて、ハナ姉も疑似窓から月光を背にした人影の目撃者。

 およそ城州王らも同じ光景を目にしている事だろう。


 しばらく天使が存在してたんだけど。

 不意に圧力めいたプレッシャーが消えた感じがした。

 と、同時に月光に米粒みたいな点もなくなってて。

「何だったんだろう?」

 ハナ姉から、そんな当たり前な疑問がこぼれてた。


 モルゴースさんの手は未だ、ボクの肩に乗ってる。

「なあ」


「理解できないからこその生物と言えませんか?」

 恐らくは敵情視察か何かだろう。

 そういう発想しか出来ないのは、ボクらに情報がないから。

 でも。

 天使たちは()()()()()()()()()()()()と諦めたんだ。

 そこに神の介入があるのかは謎のままで。


 さて、神だと名乗ったバカ野郎どもは多くいたけど。

 リセットボタンを押せる神さまは初めてな気がする。

 この手合いは殴れるんかなあ。

「マル、今、とんでもないこと思ってないよな?」


「そうでもないですけど」

 はぐらかしてみる。

 まあ、思うだけなら自由だろう。

 ハナ姉の方は『天使って殴れるかな?』と早々に物騒なことを口に出してるんだけど。

 この人なら、やりそうで怖い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ