表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
2045/2356

- C 908話 ぴんく☆ぱんさー 3 -

 ぶっちゃけると、生物的生殖本能の刺激。

 もっと分かり易く言えば――勃起である。

「死ねや!!」

 付き人として、総長と共に来たアマゾネスは。

 非常に怖い顔をしてアリスさんを簀巻きに処した。

「ち、...キノコを切り落として」


「生理現象だ! 悪気とかそういうのじゃなくて。あいつが余りにも好みだったんで」

 ストライクゾーンだった。

 ド直球の、ドストライクで魅力的な()()()だった。

 アリスに気が無かったとしても。

 まあ、そこまで言われて悪い気はしない。


 シャワーの音で。

 心臓の高鳴りと、硬くなった乳首でなんか...外野が煩いって勘違いした。

《あああ、なんかムラっと来る...ラミアたんも引っ張て来て、》

 今からでも遅くないとか思った。

 思っただけで実行はできない。

 そりゃ、アマゾネスたちが止めてくれるからだ。



 バスローブに身を包んだ、総長は。

 濡れた短髪の髪を掬いあげる。

 短いから湯切りしなら、

「好きです!」

 アリスさんからド直球の告白が。

 赤面したまま凍り付く総長――肉巻きソーセージが目の前で揺れてた。

 まあ、アマゾネスからの攻撃を受けてるとこなんだけど。

「待て待て」


「はい? こんなキノコ、今、ここで始末しませんと」

 胞子を飛ばして妊娠させ兼ねませんってのがアマゾネスの言い分。

 アリスさんの方は、

「体外は流石に無理ですよ、せめて粘膜同士の接触は認めて貰わないと」

 とか。

 どうもよからぬ方へ。

「だから、待てと言っている。乳首の先が硬いのは...アレだ、この部屋がいや、今しがたシャワーを浴びたからとして。私の子宮は下がってきてないし、求めてもいない。会話程度で妊娠なんてしないさ」

 アマゾネスは『そうかもしれませんが、キノコはタケノコに駆逐されるべきなんです!!』と譲らない方針のようで、ちょっと埒が明かないなと。

 戸口の向こう側で入るタイミングを失ってた、スノー・カフェインは、項垂れながらノックする。

 まもなく、室内から。

「どうぞ?」

 って声が聞こえてきた。



 王宮は建設の真っ最中で、かつて自治領だった頃の屋敷が宮殿を兼ねてた。

 その筈だったんだけど。

「なんで女王さまが、ボクの工房にて脚おっぴろげて寛いでんのかな?」

 ボクのシイタケの傘クッションとか。

 ボクのエリンギ抱き枕にしがみ付いて、寝転びながらスマホゲーしてる。

「あー、たまり場?」


「違うよ、ここ!!」


「じゃ、余暇を楽しむ?」


「ここはボクのリビング!!!」

 ボクが寛ぐために、ボクの為の菓子とジュースを用意して。

 ボクじゃない住民が消費してくれている、そんな優しくない世界線。

「ちょっと、メルちゃんもハナ姉も自分たちの部屋があるでしょ!?」

 マジ、なんなのこの人たちは!


「「「えーやだあ、つまんなーい、ねー」」」


 ねーじゃ、ねえ。

 3人が申し合わせたように、不満を家主に与える。

 ストレスだあ。

 バケツみたいなチビゴーレムが、ボクの代わりに洗濯してるんだけど。

 この居候のせいで、洗濯物が一気に増えた。

 しかも食事もだ。

「マルぅ~」


「なに?」


「このチップス、旨い! もっと作ってぇ~」

 ぎゃあああ。

 喰うなしぃー!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ