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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
2034/2362

- C 897話 ルビコン川のほとりにて 7 -

「少佐が娼館の主人になったというのを知ったのは、殆ど偶然に過ぎない。よくカモフラージュされてて工作しごとの次いでで無ければ、彼女にちょっかいを出してやろうとは思わなかったが。そう、そうか...甲蛾衆がバックにあるというのなら、404がオセアニアにあるなんて気が付きもしなった、な」

 アリスがここにある事で変に縺れてたピースが繋がってしまったようで。

 優男は何度も頷いてた。

「――何か? 私の知る人物のような言い方だが」


「知る人物さ、少佐の魔眼に晒されても、肩こりに効くマッサージ器程度にしかスタンを受け付けず。リリィの毒だって俺には効きはしない。甲蛾衆の棟梁相手でも臆さず、ラミアを片手に抱えていても...たぶん君らと遊ぶことが出来ると思うよ?」

 アリスがらしくなく舌打ちをする。

 タネが明かされて。

 両腕を頭上に挙げた。

「糞、総長殿かい...ぴんく☆ぱんさーってのはそんなに暇なのか?!!」

 ラミアの舌は、総長の舌から逃げてるとこ。

 男の唇にしてはずいぶん柔らかいなあとは、思ってた。

 経験不足のために全く気が付かなかったようで。



 3人? いや。

 リリィも呼ばれてラミアの事務所に通された。

 優男げすの恰好から、金色の長髪ちぢれめんにナルトみたいな帽子を載せて。

 メンマよろしくステッキと茶褐色が地のスーツに着替えてた。

「それ、何系ラーメンだよ?」


「あ、いや。台州の流行りだと」

 知らねえってのが総長以外の感想。

 声に出すまでもなく。

 ボディガードも明後日に向いてる。

 あ、これ吹いてるな。

「もう一度聞く!」


「おうよ!!」

 拍子が抜けるから応答しないで欲しい。

「何で、此処にいる」


「遊びたかったから!!」

 アリスが卓上に頭突きした。

 代わって唇を入念にナプキンで拭いている、ラミアが。

「どうしてここに?!」


「ラミアちゃんの匂いがした!」

 埒が明かねえ。

 総長はこういう人だ。

 食えねえ。

 いや、喰わんと思うけど。

 キャッチボールに成らねえ。

「では、お仕事とは?」

 リリィが挙手して、問うた。

 総長は、彼女に指を立て。

「破壊工作だよ。厄介な連中が、物騒な玩具を手に入れたって情報があったからね。他の子じゃ、バレるだろうからって...現代の超絶な化け物級魔女に、さ。帝国から...いや、待て。今は帝国はないのか?」


「もしかして特務機関サーヴィター??!!!」


「ああ、それそれ。帝国の魔女んとこの弟子どもだよね? そこからの依頼で...ボクが遊びに来たんだよ。もう~ひっさびさの外出許可だし、観光とかちょっと羽根伸ばして~とか。そしたら、卵産みたがってるラミアちゃんの匂いを感じたんで...ハシゴしちゃいました!!!」

 はい、おバカ発見。

 いや、まてまて。

 バカは良いけど、破壊工作とか言ってたな。

「結局、何やってきたんだよ」


「だから破壊工作。誰かには故意でも、どんな人も『アレは不運な事故だったね』って言って貰えるような、破壊工作。そんだけ言えば、検討くらいは付くんじゃない?」

 く~。

 この人はなんで諜報員してるんだろう。

 いあ、ぴんく☆ぱんさーが狂人揃いなんだ。

 この人も、あの中では()()()なほう。

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