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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
2007/2358

- C 870話 東西対決 10 -

 404魔導大隊は、ラミア少佐の下で独立して行動できる存在。

 本国・特務機関サーヴィターが保証すれば、傭兵のように貸し出しもする。

 今、丁度...クイーンズランド王国に貸与されてるとこで。


 成果は上々のようだ。

 旧南洋王国統治時代で整備された、ダービーの港街。

 人口百万を封じた大都市である。

 そんな巨大都市に“娼館”を構えることになった、ラミア少佐。

「相変わらず、こちらに拒否権を残さない当たりの手際の良さに...」


「感服ですか? それは、ありがとう」

 皮肉たっぷりに帰ってきたボールを投げ返す強かさ。

 彼女の前には、ゴスロリ衣装に身を包んだ。

 アリス・カフェインさんがあった。

 やっぱりこんなトコにも。

「いやあ、褒めちゃいないんですけどね」


「分かってますよ」

 さわやかに、それでいて刺々しく。

 おのおののトップ同士の睨み合い。

 娼館が隠れ蓑はよくある。

 従業員もシーフギルドを介して集められた、いわばプロの方々。


 あ、まだギルドあるんだって思った?

 そ、まだある。

 300年前とは佇まいが変わったけども。

 やってることは変わらない。


 冒険者ギルドは、傭兵ギルドってのに統廃合された。

 各国の軍隊が強くなったので、冒険者の仕事が雑用にシフトしていった結果。

 世界ネットワーク規模の雑用処理なんて...

 ないも同然になる。

 あと、シーフギルドも変化した。

 あそこは仕事の斡旋と、人材の紹介で成り立ってて。

 えっと...スカウトとかハンターを専門で各国に売り込んでたんだけど...。

 自前で諜報員スカウトを持つようになったんで、半ば廃業だ。


 新しく立ち上がったトコで言うと。

 錬金ギルドか。

 150年くらい前になるし、魔法士とか魔女なんかが登録している。

 国家に縛られないノラの集団で、主に個人レベルの研究を追及しているとかで。

 わりとネットワークも広いようだ。


 で、話を戻そう。

「ベタな隠れ蓑でしょうけど。これがまた、安全なんですよね」

 政府高官あるいは、役所の中堅を骨抜きにすればいい。

 娼館の主たるものとしてハニートラップだ。

 いいなりの味方は多い方がいい。

「クスリも?」

 甲蛾衆なら媚薬から麻薬も扱う。

 404は毒薬は扱っても、隊員でハニートラップが出来るほど、器用じゃない。

 ラミア自身、そっち方面に疎すぎる。

「媚薬程度の話で耳まで赤くなりますか?」


「わ、わたしは...そ、その苦手なんだ、そ、、、その手の話が!!」

 少佐、わーって奇声を上げて目の前の机に頭突きしてた。

 樫の机に凄まじく鈍い音が響いた、トコ。

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