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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1926/2355

- C 799話 城州王と反乱軍 9 -

 城州王の叛意についてもう一人、注意深く見守ってた者がある。

 いや、正確には反旗を上げて欲しかった人物だ。

 皇太后の次男、現女王の双子の弟という立場の鬼将軍・寧雄――もうひとつ秘密を打ち明けると、倭州王・寧仁(女王の長男)の実父という立場でもある。

 これは過ちだ、王族のいや、王家の恥だった。

 双子だからいつも一緒に居ることが、()()()じゃなかったことで起きたこと。

 寧雄が年端もいかぬ頃は、まさしく少女のようだった。

 取り違うように起きてしまった事故みたいな、もの。


 まあ、そんな感じで。

 言いくるめた。

 城州王ほど直線的に、王位について考えていない。

 もっとこう。

 外堀でも埋めるようにして。



 王家に楯突く、というか。

 こうした制度に楯突く反後宮勢力として、今まで多くの親王たちが立ち上がってきた。

 東洋王国には、このような黒歴史がある。


 公式の文献に残るべくもなく。

 検証するに値しないものだから、封印されてきたけど。

 確かに何度も、息を吹き返すように反乱があって、鎮圧されての繰り返しだ。

 それらが()()()()という形で、宦官の中で遺されてた。


 少女の姿で、後宮に入り込み。

 歴代太監の手記を読むことが出来た、寧雄には幼少より疑問がある。

『内から変われないなら、()()()ではどうだろう?』と。

 つまり外圧。

 城州王は南遼王になって決起しかけたけど。

 その力は後宮に及ばなかった。


 彼は見ている。

 ダメだ、もっと強い圧力プレッシャーが必要だ。

 世界を敵に回せばいいのでは?!

 最終結末の王座に。

 遠くない未来に自分の影が据わっているイメージがある。

 願望では無く、未来視のようなもので。

 その傍らには同じ顔の姉が妻として、平伏している絵面

「ああ、なんて美しい」

 女ものの薄衣を羽織って窓辺にある河州王。

 見る者を凍り付かせるイチ〇ツ。

 凶悪な形で、大きさ、長さ。

 女っぽい顔に似合わない悪魔の竿。

「いや、未だ様子見か...」



 布哇浮島に朗報。

 接岸ゲートの封鎖が“暴力ちから”でねじ伏せられた。

 東洋の一般歩兵の採用には、海鬼族が選抜される。

 身体の大きさが均一で、しかも巨躯、巨漢、巨根と膂力のある種族だからだ。

 ネズミ算式に増えはしないが、一度の出産で最低でもふたり。

 赤子の生命力も大人顔負けの抵抗力があって、滅多に死産もない。

 職業軍人としてこの上もなく、適材という事になる。


 そんな海鬼族の男たちが打ち負かされていく。

 魔術師は彼らの特性から、正面突破ではない方法で打ち負かしたけど。

 こっちは、圧倒的な暴力。

 相手が怯んじゃうくらいの武の力で威圧した。


 その正体は――

 刺突剣レイピアを握るハナ姉の無双。

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