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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1900/2354

- C 773話 帰還と反撃 3 -

 さて、一堂が会する場となって。

 大鳥浮島が用意したのは、農場である。

 山荘とか或いは、海岸線の海の家とかも、用意できなくはないけど。

 そこまでお客様なのかと、親王の首が横に振られた。


 メルリヌスさんの横にハミ出たお肉を揉みながら、

「彼女にとって身内はほんの一握りだと言うので、対応は塩とさせてもらう。施設の監房室でも良いというのなら、そう手配も可能だが――」

 思わせぶりに話す。

 メルリヌスは揉まれて恥ずかしそうに、じゃれてる様子で。

 これ、魔術師さんが見たら、泣くんじゃ?



 用意された農場の納屋に長テーブルが置かれて、パイプ椅子が。

 人数分の員数はあるけど、ボクたちだけじゃない数――「同席する主要人物を紹介する。懲罰軍団クロワザードを率いる、大隅おおすみ卿シェロクマー少将だ。(音の響は白熊を連想させたけど、立ち上がったのは(ヒグマ)のような人物。ま、丸い耳が頭の上にあって顔が犬っぽいのでたぶん......人熊族(ワ―ベアー)だと思われる)少将ほどの人物ならば、方面軍クラスも預けたいところなんだけど」

 泉州王ひとりで説明してる。

 紹介された巨漢の腕を触ってもいて...

 なんと言うか。

 こう、


 ねちっこい感じの触り方。

 羆の少将さんの方は「恐縮です」とか。

 謙遜してる。


 とりあえず整理すると。

 懲罰軍団という特殊な傭兵部隊は、もともと泉州王の発案で生まれ、先々代の摂州王が統括指揮する仕組みとなってた。いくつかの奇妙な偶然に寄る事故によって、2代の摂州王は御隠れになり――年若い長孫・寧麒が軍学校も途中で王府の主人となった。

 とりあえず。

 元帥府みたいなのが無いから、懲罰軍団の籍は陸軍省の預かりとして。

 最南方作戦に駆り出された。

 南洋王家の脱出にも一枚かんでるし、亡命先の便宜も。

 それでも待遇が良くならなかったのは、亡命政府の努力不足だった。

「南洋王国って消えたんじゃ?!」

 ヴィヴィアンを押しのけて、ウナちゃんが問う。

 彼女の上に馬乗りになってるんだが。

 不機嫌そう以外のアクションは無い。

「いや、亡命政府が...たぶん、どっかにある。私たちも自分たちと同じルーツの国に対して非情には成れなかった。この辺りの差配は摂州王に任せてあるんだけど。身動きは取れなくとも、あの判断は正しかったと思っている」

 ただし、政府としての体裁の為に用立てられた資金だが。

 それをどう使ったかは藪の中。

 今のところ、同王国政府は他国ナーロッパに借金しまくっているという。

 返済の為の担保は元王国の地だとか。


 それは治安回復させた国の総取りになるのでは?

「さて、我が王国は強大であるが」

 倒す気か、或いは正す気なのか問うてみたいとか、そう親王が切りだしてた。

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