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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1845/2356

- C 718話 共同戦線 18 -

「ぶっちゃけて聞いちゃうけど、格納庫。実際のトコ、どうなってるんです?!」

 エサ子の情報から、アロガンスの問。

 ボクなりに推測すると多分...

 いや恐らくも何も、これ。

 壊滅的なダメージがあるよね。


 と。


 そもそもこの軍艦ふねの技術、流れてるよね。

 流れてるよね。

「...っ、格納庫か。ぶっちゃけると、私らも入れないんだわ...扉が壊れてて。いや、壊してくれちゃったから、こっちも格納庫をスルーして艦尾の第2、第3砲塔の砲郭の下から回り込まないと。おかげで、数十分も遠回りさせてくれ...ありがとう」

 最後は完全に嫌味だな。

 ヴィヴィアンへ上がる苦情の多さだろう。

 まだ、嫌味がマイルドに感じる。



 東洋王国人は自殺願望者ではないのか。

 欧州の賢人たちが世界図を見ながら、極東のただただ広いだけの()を指して、そう論じたことがある。

 戦争が始まったのは、昨日今日のことではない。

 半世紀、とうとう半世紀になった。

 遼東にあった小王国が、浮き島に領民を助けてもらった事から始まった――大陸戦争。


 東洋王国として動いたのは、つい最近のことだけど。

 代理戦争って言葉を遣えば、半世紀前から戦時体制が敷かれてたわけだ。

 王国内で3回ほど政権が交代してた。

「――暇だから、話し相手に後宮から連れ出したけど。えっと、君は人見知りが激しい方なのかな?」

 泉州王の腰に敷かれてるのは、書を認めるための卓だ。

 黒壇の高級品。

 樫から削り出された逸品だという。

「ふむ、無口でもある?」

 こりゃあ、困ったなあと顎を聞き手で覆う。

 後宮から『この子、借ります』という手紙を置いてきたわけじゃないし。

 また、給仕長にひとこと掛けたわけでもない。


 目についたから。

 いや、どんくさそうに歩いてたから掻っ攫ったに過ぎない。

 聖櫃の白服どもが献上品だと押し付けた娘。

 男の尻にしか興味にない親王にとって、娘の赤貝も菊門もその時はまったく興味がなかった。

 よくよく気が付けば、

 孔は孔、何も違いはなかったのだ。

「いやあ、孔って」


「おお、ようやく口を開いてくれたか」

 そっちには興味ないか?って問うてきたようだけど。

 聖櫃の総長はノーマルだから。

 いや、ちょっとまて。

「えっと... 今は、オトコ?!」


「うむ、太さはそうさなあ、ニンジンくらいで。長さは10と...いや、15センチのマツタケであるな」

 具体的な形がよぎったわ。

 総長も口元を両手で覆って表情が読まれないようにしてる。

 だって、想像しちゃって思わず、口角が上がったから。

「さて、シモの話はよいとして」


「シないんですか?」


「孔を拡張させるのか」

 いや、真顔なんですけど。

 こ、怖いなあ。

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