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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1834/2367

- C 707話 共同戦線 7 -

 これは後日談なんだけどね。

 コウテイ・マンタに座乗する、事実上の執政官キルダ・オリジナルさんからシバき倒された。

 ぐちぐちと不完全燃焼的な小言のかずかず。

「魔王ウナ・クールに告ぐ」


「は...はぁい」

 小さく、小さくみえる。

 普段のウナちゃんだって、大きな子ではない。

 まあ、AV基準で言えば『ミニマム』『幼女』『ちっぱい』とかキーワードが並ぶような、そんな体躯を誇る極めて希少な生物なのだけど。アンダーな方は、わりと茂み豊かな話を聞いた事がある。

 うん、ボクとは大違いだ。

「なんで重要なことを」


「ご、ごめんなさい!!!」

 謝り倒した。

 いや、平伏だ、平伏――言い直して、土下座。

 額が床に擦られるように、平べったい何かになる。

 エサ子の経験による究極の謝罪スタイル。


 これで、

 彼女は学園長おじいさんの折檻から逃れました。

 褒められたことじゃないけど。

 事実でもある。


 さて。

 大いに怒られた後は。

 大いに接待することが必要だ。

 相手は怒り疲れたのだからね、ケアが一番大事なんだよ。

「それも、経験則からか?」

 ハナ姉がボクの傍で尋ねる。

 彼女がいるとは露知らず、暢気なボクは軽口まかせに告げるんだ。

「ああ、そうだよ。人にもよるけど...エサ子なら一緒に甘いものを食べるとか。ハナ姉はボクを吸わせればあ、まあ大丈夫かな。我慢すれば、ふやけない程度に済むだろうし...ウナちゃんは書類整理を手伝ったり、マッサージしたり?」

 うん、まあそんなとこか。

 アロガンスさんは、誰かのパンツでも与えておくか。

 静かになるし。


「ほう。わりと豆に見てるのな?」

 ん?

「は、ハナね、姉?!」

 で、今頃気が付く間の悪さ。

 相手に必殺の褒め殺しの技を教えたところで。

 凶悪な腕の力で、がっちり拘束されて。

「こうやって吸うんだよ」

 ボクの胸元に顔を埋める彼女がある。

 ふやけはしないところだけど。

 そこは本日、ちょっと汗をかいたところで――



 中欧艦隊にとっては警戒してた()が、唐突に攻撃してきたって感じだろうか。

 超高高空からの長距離射撃()()()、当たらないと思わせながらの砲撃なんだけど、恐らくはバレていると思う。何せ、彼らはボクたちの砲撃を受ける前に、怪鳥ゴーレムによる威力偵察が成功していたのだから――「駆逐艦ゆうぐんを攻撃したと思しき連中を...恐らく発見!!!」

 確信はある。

 だが、証拠がない。

 そこに高空からの砲撃が重なる。

「イーグル、戻れ!!」

 航空艦橋にある飛行隊長の言葉。

 その無線通信に割り込むように、

「構わん、飛び続けて周囲の警戒に当たってくれ!!!!」

 操艦ブリッジの副長からのようだ。

 どっちを優先するかで悩み、副長から艦長に代わったところで。

「イーグル、先導を頼む」

 艦隊は、狭い海峡へ歩を進めた。




 ちなみに東洋艦隊は、南カリマンタン島の東南海岸線“サンタン”という、港町を押さえていた。

 上陸後の間もない事だから。

 サバ公爵軍だけではとうとう手に負えなくなった頃合いか。

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