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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1790/2359

- C 663話 遺跡をぶち壊せ!! 23 -

「な、なんだと?!」

 謀神の次に力ある魔法使いの怨嗟みたいなのが思念で飛ぶ。

 何かの壁に当たって、飛散したけど。

 副班長の力じゃない。


 ってなれば必然――


 ドゥは謀神のモブ子を睨んだ。

「ボクが拘束しているとはいえ、君が()()()()()()()いいという訳じゃあない。工房かれらはギャラリー、観測者であって舞台に上がっているキャストでは無いんだよ。君とボクだけの劇場だから、観覧者の安全は守らせてもらうよ?」

 舌打ちが聞こえた。

 まあ、それでいいんだけど。

「観覧者諸君、私語はべつに構わないけど。ドゥ君を怒らせないであげてくれ...創成期に躾けてくれる大人たちに恵まれなかった、数百歳の大きなガキなんで。言動の至らなさは大目に見て貰えると...有難いかな」

 物凄い大きな、挑発だったように思える。

 わざと怒らせてるような。


「ふん、大層な物言いだ」

 拘束具のせいか、右に左にと動き回るせいでか。

 マキの乱れた服から柔肌がのぞく。

 やや汗ばんでいる様子で...

 それはとても美味しそうな雰囲気の~

 桃?!



 金縛りにあっているシジから、

「あわわわわわわわわ...」

 なんて他愛もない声が発せられた。

 皆の視線が宙に泳ぐ。

 顔のパーツだけは自由に動かせられるから...

 咄嗟とか、

 いや凝視してた子もあるだろうけども。

 そんな彼らがシジの声で我に返ったのだ。

「唐突にギャラリーが大声出してるぞ?!」

 気が付いてないのはドゥ本人。

 足の拘束具にイラっときて、今、放り投げだしたとこだ。

 スカートも、支給された服は重くてイライラする。

「今のはノーカウントだよ」


「何がだ」


「だから、ノーカウント。君の方もカチンときた調子が狂わされて、単にイライラしてるんだろ?(ドゥは見透かされたことに苛立って、明後日へ顔を背けてた)...可愛いねえ、君。うんうん、大体のことは腑には落ちた気がするけど、動機かな...わかった気がする程度に、ね。でも、聖櫃は何がしたかったと思うかな?」

 マキの身体がぴくりと動く。

 小さな振動みたいなもんだったけど、ドゥの心が動いたもので。

 ドゥがゆっくりとモブ子の方へ振り返る。

 椅子に固定された彼女マキの身体も制服に大きな皺を作りながら、動き。

 第一ボタンが弾け飛び、真っ白い肩が顕わになって――上乳房が、直立不動のギャラリーへ見えるようになると――『わああああああ!!! ドゥさんストーップ!!! 見える、見える、見えるぅー!!! ヤダー、お嫁に行けなくなるーぅ』って思念が拡散した。

 この場にいる工房内の人々に届く、強烈な思念波だった。

 謀神の方は大爆笑だけど。

 ドゥはぴたりと、動きを止めて。

 シジも例の如く大声を上げてて。

 D班の副班長は目を固く閉じてる様子。

「俺は見てないぞ、マキ!」

 とか、余計なことを宣言していたけど。

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