表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1773/2368

- C 646話 遺跡をぶち壊せ!! 6 -

 簡易砦に運び込まれる物資。

 お尻の受領スタンプを嗤うエサ子と、それに咽び泣くウナちゃん。

 やめて差し上げなさい、エサちゃん。

 いつかの貴方もそんな風に、嗤われるコトになりますよ。


 それはブーメランです。


 さて、黒幕と協力者だけど。

 アロガンスは褌一枚、海上から一本の杭が生えた状態で、張り付けてある。

 潮が満ちれば、水位は顎下になる地点に突き刺したから...。

 道潮まで観察できそうだ。

「ふふふ、俺にこんなことをして」

 うん、まだ威勢はいいようだ。


 一時はタッグを組んでみせたハナ姉は、秒でアロガンスを裏切り彼を拘束。

「男の俺に力で――」

 リキんで拘束を解こうしたけど、

 ハナ姉の前では、どんな男も屈することになる。

 勇者ベックと対峙した場合に編み出された、特殊な組手なんだけど。

 マジで、オスというオスが骨抜きにされる。

 たとえ魔人であるアロガンスも、オスであれば例外はではないということだ。

「な、力がヌケ、る...だと?!」


「この効力は一時的に非ず!!」

 そう。

 拘束対象者と言うのは、ママ、力自慢のオスばかり。

 まあ、稀にゴリラみたいなメスも居なくはないけど。

 そん時はハナ姉本人が抑え込むんで、問題は皆無かな「――ほう? マルも私をそんな化け物みたいに見てるんだ?!」って、解説しているボクの背後に悪寒が。

 いやいや。

 倉庫の在庫確認中のボクは、振り返って背後の気配へ。

「あれ? 何もない」

 で、再び数え始めて...

 真横からの視線に気が付くわけで。

「嗜好品なんだけどさ」

 ハナ姉が、そこに。

 ボーリングのピンのような形状の筒を手に持ってた。

 それがアロガンスが要求した例のアレだが。

「定期補給時に幾らか送って貰ってるよ。アロガンスさんからのも要望したけど、結局のところ請求申請した8割しか通ってないんだよ。ボクが自分都合で何かを割り込ませてる訳じゃないんだよ、ほんと」



 潮が満ちてきたようで――

 海側のさざなみに乗って、アロガンスさんの怒声が聞こえてきた。

 まだ、もう少し元気が有り余ってるようだけど。

 時々、咳込んでるよう。


 コロネさんの部下が監視してる。

「顎下の筈でしたが、計算違いか或いは、思った以上に波が高いようで...死にそうですけど? 一度ゾンビまで...」

 魔人のゾンビはちょっと不味そう。

「反省さえしてくれればいいんだけど」

 母艦の方もこちらに仕置きを一任したので、追及はしないだろう。

 ウナちゃんも心配そうにもじもじしてるし。

「いいのアレ、反省してないよ?」

 そう微塵にも。

「堪忍だー!! 助けろ、チビ。いや、マジで助けて!!!!」

 暴言と飲み込んだ海水に咽り、救援を請うては再び暴言が吐かれる口。

 う~ん。


 でも、ここで見放すという選択肢は、ないな。

「こ、こら!!カニ、カニが俺のエリンギにハサミを、ノォォォォォ!!!!」

 カニだけじゃない。

 海の生き物たちが、彼のエリンギへと迫るようで。

 退屈はしないんだけど...

 元気だなあ、アロガンスさん。

「そろそろ、助けますか」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ