表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1708/2359

- C 582話 カリマンタン島戦線 2 -

 大魔法の効果は凄まじかった。

 カリマンタン島の東に停泊してた、東洋艦隊が自死に走ったのである。

 404らの上級部隊からは『敵艦隊は艦隊決戦で仕留められるようにせよ』との密命であった。

 が、上陸した港町で“使い魔”と遭遇する。

「ラミアちゃんは、未だ、おっぱいが大きくならないね? どったの、発育不足。揉み足らないのかな~」

 馴れ馴れしい物言い。

 ラミアもぴーんとくる。

「お久しぶりです、ぴんく☆ぱんさーの“総長”どの」

 銀髪の少女が畏れ知らずにも、目の前の“使い魔”に話しかけた。

 まあ、物理的な攻撃であれば、迎撃体制の青銀髪の少女も控えてた。

「いやいや、妹ちゃんも居たか。これは失敬...」

 見えていないわけではない。

 悪魔の種類としても、蝙蝠の翼が生えたネズミであるのだし。

 ちゅーって鳴かしてみたいとは、衝動的に感じる。


「なんか善からぬこと考えた?」

 皆が首を振る。

「あ、みんなが思ったのか...ネズミ、可愛くなかった? そっか。次はネコにでもするわ...いや、挨拶しに来たわけじゃなかった。ここから本題! えっと、何事もなかったとして。踵を返して帰ってくれると有難い!!! っ、本当に有難いんだけど~」

 ネズミの制止を振り切る蛇女。

 ラミアの周りを飛び回る事しかできないんだけど、これが実に鬱陶しい。

「な、なんなん!!!?」


「だから、行くなし。帰れや!!」

 大人げない応酬だと思うだろう。

 ああ、銀髪の少女も、白髪の子も茶髪、赤毛の子もみんな首を傾げる。

 このふたり、仲良しだなあっと。



 まだ港町から出られない404がある。

 船も港から離れてない。

「だから聞けや!!」

 ネズミが叫ぶ。

 叫んでるのは使い魔を通している“総長”と呼ばれる女性だ。

「聞いてやるから理由を言え!」


「...っ、もうあかん。いうで~」

 確認を採ったのは、部屋のなかに彼女だけじゃない事を示唆してる。

 ラミアはそう判断した。

「ああ、ええとな。あの装置シキは“()()()()”が使わせてもらった。キミらも409から、こっちがパスをつないだことは知ってると思うけど? アレな続きがあってん。そのまま管理権限の移譲ってさせてもろうてなあ...あたしら使わせてもらったんよ。使い過ぎちゃうけど...壊れちゃって」

 彼女が余計なことまで言ったらしく、使い魔が混乱し始めてる。

 交信元の方で取っ組み合いが始まってるっぽい。

「まあ、謀神のいう事が正しいかどうか、確かめたい人!!!」

 挙手制になった。

 皆が押し黙ってる――銀髪の少女も「夕日がきれいだなあ」とか惚け始めた。

「じゃ、縁がなかったと。そういう事でいいひと~!」

 全員の挙手を確認。

 ラミアは“使い魔”に背を向けて帰還することとした。

 マジで帰還した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ