読書感想文書いてみた
去年の課題図書「円周率の謎を追う。江戸の天才数学者・関孝和の挑戦」で読書感想文を書いてみました。
(92行・原稿用紙4枚半+二行)
この本を選んだ理由は、タイトルに興味を 一枚目:0文字
ひかれたからです。実際にいた人物をベース
に話を展開しているところが読みやすかった
です。
主人公の関孝和は江戸時代の数学者です。
今、当たりまえに学校で習う円周率の「謎」
を解こうとした関孝和の物語です。江戸時代
は、今のようにはっきりとした円周率が出て
いませんでした。しかし、そのことを疑問に
思う人は多くはありませんでした。僕も実際
江戸時代にいたとしてそのことを疑問に思う
事はなかったと思います。それは、社会全体
にとって当たりまえのことだからです。今更、
当たりまえと思われている事に疑問を持つ必
要は、ないと思っていました。むしろ、疑問
に思うことの方がおかしいと思っていました。
ですが、この本を読んでいて当たり前な事に
ついて疑問を持ってみるという事は、案外大
事なことなのではないかと思いました。例え
ば「雰囲気」という熟語は十代から五十代の
人の約三割が「ふいんき」と読み間違えてい 二枚目400文字
るそうです。この人たちは、「ふいんき」と
読むことを当たりまえだと思っています。で
すが、この当たりまえは間違っています。こ
のような事が実際起こっているので常識ある
人間になるためにもまずは、その常識を疑っ
てみる事が大切なのではないかなと思いまし
た。また、自分が成長するためにも、頭の良
いあの子がしている勉強法だからと言って鵜
吞みにするのではなく、なぜその勉強法は良
いのか、無駄なところはないのかなど考えて
みるともっと良い勉強法を思いつく事ができ
るかもしれません。なので、孝和の当たりま
えのことを疑ってみるというところが一番心
に残りました。
他にも、好きな場面があります。それは、
孝和が夢の中で円周率について閃いている場
面です。ずっと、晴れの日も、雨の日も、ご
飯を食べているときも、稽古をしているとき
も朝から晩まで、眠っているときも考えてや
っと思いついた場面です。僕にはあまり、ひ 三枚目:800文字
とつのことに熱中したという経験が無いので、
この孝和を見習いたいなと思いました。
僕は数学が好きです。なぜなら、難しい問
題もあるけど答えを導き出せた時の達成感は
どの教科も上回っているからです。話の中の
描写で、孝和が剣術も、儒学も形を覚えてひ
たすら練習の繰り返しそれに対して、数学は
深く考えて理解できなければ、問題を正しく
解けない。そうして問題が解けた時の楽しさ
は数学に勝るものはない。と言っていたので
自分に似ているなと思いました。それと同時
に江戸時代の武士なのに数学が好きな関孝和
はとても変わり者だと思いました。
今は数学を勉強するとき、分からないこと
があれば調べたり教えてもらったりすること
ができますが、江戸時代は本などから学ぶし
かありませんでした。教科書もあり、その内
容を細かく教える教師もいて、授業で学んだ
ことを確認する問題集などもある。という僕
たちを取り巻く環境と比べてテレビもインタ 四枚目:1200文字
ーネットもない時代は、数学を学ぶ上で今の
人たちと比べて不利な状況下だなと思いまし
た。
そして、日本だけでなく西洋数学など世界
の情報も知ることができるので、今の自分た
ちが置かれている状況は恵まれているのだな
と思いました。
江戸時代は、好きだからと言って数学だけ
を勉強することも、女だからという理由で数
学者になることもむずかしい時代でした。ま
た、日本で女性参政権が実施されたのは19
45年のことです。外国では、女性差別がま
だ根強く残ってるような国もまだあります。
それに比べて、今の日本は、数学を学ぶには
適している環境なのだなと思いました。
もし僕がタイムトラベルができるなら、江
戸時代に行って関孝和に会って話をしてみた
いです。なぜなら現代までに解き明かされて
いる数学の知識を共有することが出来るから
です。また、孝和のその人生には「いつどこ 五枚目:1600文字
で生まれたのか。」という様な問題があり、
「人生にも謎が多い人」なのだそうです。和
算を世界レベルまで高めて、後に算聖と呼ば
れた関孝和にその謎を聞いてみたり、アドバ
イスをもらってみたいなと思いました。
僕は、この本を読むまで、円周率がなぜ3
・14・・・なのかということについて、考
えたことがありませんでした。今は、孝和が
したように当たり前だと思っている事に疑問 五枚目半:1800文字
を持ってみたり、一つのことに熱中してみた
りしようと思うようになりました。