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インビジブル転生記 〜透明人間になっちゃった?!〜  作者: まある・甲斐手・智四
0章〜プロローグ〜
1/10

1話〜プロローグ〜

初投稿です。

 

 俺の名前は羽田 透。が今年で22歳になるバイト戦士……。言わばフリーターだ。何も変わらない日々にうんざりし、でもそれを変える事も出来ずに、ただ時間が流れていく。両親は既に他界し、バイト仲間とも話はせず、就職活動に励む友人達との交流も減っていき、今では友と呼べるのかがわからない、SNSサイト【ツブッター】のフォロワーとのチャット会話しか、俺にとって他者との繋がりはそこしか無かった。

 ある日バイト後、1人暮らししているアパートの自室に帰ってきて、いつも通りPCをつけると。


「んあ〜!今日も疲れたな〜!さってと、今日のTLの内容はっと……。……うん?」


 SNSのチャット欄とは別のメッセージ欄に1通のDMが入っていた。DMの送信者の欄には、親しいフォロワーの【アイ・アム・ゴット】の文字が記されていた。


「神さまからのメッセージだ……。珍しいな〜!神さまは自分からメッセージを飛ばさないのに……。何かあったのか?」


 いつも俺の愚痴や、人生相談に乗ってくれる、超絶良い人。それが神さま。チャットの〆ではいつも、


『私は神なんです〜!信じてください〜!!><』

『ハイハイ、テンプレ乙乙www神サマカッケー。』

『む〜本当なのに〜!いつか天罰が降りますよ!!』


 と揶揄っているのだが……もしかして……。


「もしかして神さま怒った!?遂に怒っちゃったの?!ああ……どうしよう、いつもお世話になってるのに……!少し揶揄い過ぎたかな……!謝らなきゃいけないぞこれは!!と、その前に何書いてあるんだろう……。」


 そしてDMが開くとそこにはこう書かれていた。


【神を信じますか? 090-××××-××××】


 これは……神さまの電話番号か……?いつもはチャットで流されているから、今度は電話越しで怒りに来たんだ……!ひい!知らない人なら速攻でDMをゴミ箱行きにするけど、神さまからのメッセージだから無下には出来ないし……。でも凄く恐いお兄さんの声だったら、コンクリ詰め待ったなしだぞ……!うーん……!


「ええい!南無三!!!」


 携帯を取り出し、書かれている番号にかける。緊張感を張り詰めながら耳を携帯に傾けた。数度コールした後、


『はいもしもし〜。』


 え、何めっちゃ可愛い声。これもしかして神さまの声なの?キャワイイ女の子なの?


『もしもし〜?誰方ですか〜?』


 いっけね!可愛い声に脳が溺れてたぜ!


「あっ……。あの……。私いつもツブッターでお世話になっている【もぎたてピーチパイ】ですけども……。」


 くぅ〜!!適当に付けたアカウント名だけど、声に出すと凄く恥ずかしいーー!!!明日から別のアカウント名にするか……。


『ああ〜!トオルさんですね〜!お待ちしておりましたよ〜!』


「あ、どうもどうも……。……うん?」


 あれ?俺神さまに本名教えてたっけ……。でもトオルって知っているなら俺が教えた……のか?


『トオルさん〜電話を掛けてきたという事は、メッセージ見てくれたのですね〜!』


「ええ、そうじゃないと神さまに電話を掛けれないですからね。それより僕の名前っていつ教えましたっけ?」


『私は神ですよ〜?貴方の名前は知っていて当然じゃないですか〜!それよりも、そんなにかしこまらなくで良いですよ〜!いつも通りの口調で大丈夫ですから〜。』


 知っていて当然……?わからないけど、スルーしておこう。きっと知らずに俺が教えたに違いない。


「そうです……んん、そうなのか、ではこれでいくよ。それと……今までごめんなさい!調子に乗りました!!!」


『うん〜?怒ってませんよ〜?それがトオルさんの愛だという事は分かっていますから〜。それよりも考えてくれました〜?』


「ああよかった……。愛……?まあいっか。ええっと、あの信じるか信じないかって奴?」


『はい〜。そのお答えを是非今お聞きしたいのですが〜……貴方は【神を信じますか?】』


 間伸びした口調から一変して、凛々しく、そして覇気がある声が携帯越しに聞こえた。

 信じる……か。頼れる親も友人も居ない俺に、いつも気にかけてくれていたのは、他の誰でもない神さまじゃないか。顔も本名も知らない人だけど、少なくとも今この世界で唯一大事な存在だ。答えなんてもう決まっているさ。


「信じるよ。俺は【神を信じる。】」


『その言葉を……お待ちしておりました。【サモン】」


「え。」






















 世界が暗転した。

頭振りながら考えます。

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