あるアジトにて…2
「華?トイレに居るんだろ?」
蘭は迷いもなくトイレに行った
「………」
トイレの向こうから返事はない
「ったく…分かった私が悪かった…だから早く出てきてくれ漏れそうだ」
蘭が観念したように言った…が返事は無かった
「……いいんだな?外から鍵開けちゃうぞ??そしたらトイレシーン公開だぞ?」
「……………」
やっぱり返事はない…
“まさか!!??”
外から鍵を開けた
やっぱり…
そこに華は居なかった
トイレの蓋に紙があった
今回の仕事は華一人で暗殺してみせます蘭と凛は黙ってみてて
「…くそっなんて事だ!!」
蘭がコートを着ながら一人でつぶやいた
「どうした…?蘭」
凛が寄ってきた
「華が一人で危険度Aの奴を殺りに行った」
蘭が言った
その途端、凛の目はイッパイに開かれた
「あいつは…あいつのところに華を行かせてはならない!!」
凛もコートを取りに行った
「くくく…どうしたtruthよ」
ある会社の12階でひとりの危険度Aの男が言った
「どうした…確か…神崎華だな…今日は一人か?惨めだな…見捨てられたか?」
男が言った瞬間、華は口から垂れた血を拭って男に向かって走り出した
「はああああああああああああああ!!!!!!!」
バチ───ン!!
「グアッ」
華は男にも触れられずに跳ね返った
「糞っ何で」
「フフフ…知りたいか?」
男が立ち上がった
「我らの会社では不死の研究をした…我々は悪を働いていたため死んだあと闇に行くと思っていた…
だから、死なないように不死の薬の研究をした…我らは不死を手に入れた訳ではないのだが、truthの七瀬川 凛という女から体が武器を弾く薬を大金で手に入れた」
男は血で真っ赤に染まった華に言った
「だ…だから…私の剣がお前に刺さらないのか…」
華が剣を軸にして立った
「くくく…お前には始めから勝ち目など無いのだ!!」
男が笑いだした
『…どうかな?』
さっきの華とは違う殺気を放った女が入ってきた
『不死の薬を作ったと言うことはそれを解くために薬もあるということなのだぞ』
黒髪の女と金髪の女が立っていた
「…蘭…凛」
華が2人を見上げた
『私たちは3人でtruthだ勝手な行動は許さない』
蘭が銃を構えながら言った
「ごめん………」
華が剣を床に落として言った
『…凛…いいね?』
蘭が言った
「うん」
凛も険しい表情で言った
『行くよ!!』
蘭の言葉と同時に凛が走り出した
「どっちを見てるの?…私はこっち」
凛が男の後ろに回って首筋に注射器を刺した
「ガアッ!!!」
男が声を上げた
『さようなら』
その瞬間に男の頭めがけて打った
数分後…その部屋にひとりの会社員が来た
その部屋には血だらけの男だけが倒れていた