表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親より先に死んだ俺、異世界で徳を積んで無双する  作者: 田舎浪漫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/76

尊い犠牲


会議の結果、飴を舐めて全員で乗り込むことを決めた俺たちは、とりあえず自己紹介を済ませた。タイムパトロールのメガネの方が「ロジ」、メガネじゃない方が「エラ」という。2人とも時空神の眷属の天使になるらしい。


運転するメガネのロジは、流石に小さくなったら運転できないらしい。そうなると、俺たち全員がデロリ◯ンの助手席に収まる必要がある。

俺は蜂の姿で飴を舐め、5cmくらいの「超小型ビー」になる。マリンにも二頭身の人魚姿で飴を舐めてもらったのだが……俺はこの問題が解決したら殺されるかもしれない。彼女からは、血の涙を流しそうな、この世の終わりを見るような目で睨みつけられた。その無言の圧力に、羽の振動が止まりそうだ。


キアラとノッテは、何を思ったか精霊王のウシガエル(15cm)に無理やり憑依した。二つの人格に同居された王は、もはやただの乗り物だ。「ヤメロー! 我の尊厳がー!」という叫び声が頭から離れないが、無視だ。


エマ、マミ、クルス、レンレン、そしてエラは普通に飴を舐めたが、クルスとレンレンは元がデカい。10分の1になっても30cmくらいあり、助手席は文字通りのギューギュー詰め。クルスの盾がエマの頬に刺さり、レンレンの魔法ステッキがマミの鼻に突き刺さっている。装備品も一緒に小さくなる不思議仕様をみてファンタジーだなあと思う。


余談だが、前回海底国家に行った後日、不便さを感じた俺は「人化完全版(時間制限無)」と「会話スキル」の2つを徳ポイントを前借りして取得していた。だが、5cmの蜂の体では会話もままならない。仕方なく念話を使って声を響かせる。


『よし、何とか全員乗れたな。じゃあ行くか』


「分かりました、出発します。行き先は現在から5300年前、天空国家スカイです。時空の揺れが激しいので、到着時の時差ボケにご注意ください」


ロジがレバーを引き、アクセルを踏み込む。え? 時空旅行って時差ボケあるの!? ……いや、ツッコミを間違えた。


『まさかの、天空国家に行くんかーい!』


「やだ〜、私が建国した頃じゃないの〜。恥ずかしいわぁん」


レンレンが身悶えしながら言った一言に、車内が凍りついた。5300年前。それはレンレンがまだ「ニコタール・スカイ」として暴れ回っていた頃だろうか。最初の鑑定で分かっていたことだが、レンレンはこの国家の建国者だ。建国者という響きは良いが、その実態は「レンレンが暴れすぎて、勇者やら聖女やら魔王やら、いろいろ敵を作りすぎて面倒くさくなってきたから、空に、同じはみ出し者を集めて住んだのが国家の始まり」という黒歴史があることを以前レンレン聞いていた。


『おいレンレン、お前の「黒歴史」をロザリーに改竄されたら、今のあんたの存在も消える可能性があるんだぞ。分かってんのか?』


「あらぁん、そんなの困っちゃうわぁん。私の魔法少女としての輝かしい歴史が始まらなくなっちゃうじゃない」


『始まってねーよ!』


そんなやり取りをしている間に、デロリ◯ンのメーターが時速140キロを超えた。ご飯粒で補強されたサイドミラーが猛烈に振動し、外の景色が引き伸ばされた光の線へと変わる。


「次元跳躍、完了します!」


ロジの声と共に激しい衝撃が走り、次の瞬間、眩いばかりの青空が視界いっぱいに広がった。


「……着きました。ここが5300年前の天空国家スカイです」


俺たちが助手席から外を覗き込むと、そこに遥かに巨大な浮遊島が、生き生きとした緑を蓄えて浮かんでいた。そして、ポツポツと家やら畑がある。そして中央には巨大なドラゴンの石碑が置かれた西洋風の城がある。


「あそこが私が昔住んでたお城よん」


『じゃあとりあえず皆であの城に行って情報収集するか。レンレンに案内してもらえるしな』


「あっ駄目です!同一人物が違う時代で接触することは、時空法で禁止されています」


「じゃあレンレンはお留守番ね」


俺の言葉にロジが待ったをかけ、エマの言葉でレンレンは絶望の顔をしていた。


『…良いわよん。私クルスと待ってるわん。』


「え?なぜだ。俺は関係ないだろう」


俺はクルスの疑問の声を無視した。実際問題でレンレンを一人この場に置いていくことはリスクしかない。クルスには申し訳ないが、尊い犠牲…いや監視役としてクルスを残し俺達は城へと向かった。


「ヤッホー、あーしが遊びに来たよ〜レンレンっちいる?」


『おいマミ!遊びに来てないし、昔はニコタールって名前のはずだ、ってドアをドンドンしない!』


出会った頃のマミは本当にどこにいったんだろう。俺がドンドンするマミを止めていると中から筋骨隆々の男が出てきた。


「だれだお前ら?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ