1/12
親より先に死んだ俺
「あっ、これヤバいやつ」
意識が浮上し、目を開くと――目の前に、バカみたいにデカくて、バカみたいに綺麗な女がいた。
「二堂幸成。……働きもせず、不摂生の果てに親より先に死ぬとは許しがたい大罪。よって貴様を人の輪廻から外し、働き蟻、いや働き蜂、いややっぱり……」
巨大な机に突っ伏しそうな勢いで、地獄の閻魔であろう女が、何やらブツブツ言い出した。
ああ、俺、死んだのか。
そうか。母ちゃんより、先に。
――ごめん、母ちゃん。ついでにオヤジも。
視界が滲む。だが、目の前の地獄の閻魔は、俺の涙を無視して迷走を続けていた。




