終幕 観測者
あー、ほんと。
こいつら、見てると面白いな。
正義を掲げて、
滅ぼして、
滅ぼされた側が力を得て、
同じ理屈を少しだけ言い換えて、また滅ぼす。
完璧だよ。
毎回「今回は違う」って顔をしてさ。
いや違わない違わない。
構文が一字一句同じ。
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最初は貴族。
次は魔族。
次は教国。
次は帝国。
次は信徒。
肩書きと種族と旗の色が変わるだけで、
やってることは全部コピペ。
しかも本人たちは本気で信じてる。
「これは再発防止だ」
「これは世界のためだ」
「これは神の意志だ」
あはは。
それ前の周回でも聞いた。
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面白いのはさ、
誰一人として「自分が悪役だ」って思ってないとこ。
全員、被害者。
全員、主人公。
全員、「仕方なかった」。
ほんと芸術点高い。
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で、次は何?
ああ、分かってる分かってる。
亜人が立ち上がるんだろ?
「迫害されました」
「奪われました」
「だから正義です」
はいはい。
宗教を完全に滅ぼして、
信仰という概念そのものを危険思想認定して、
「思想を持つ者は排除」まで行くやつ。
もう台本見なくても言えるわ。
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でもさ。
正直、もう飽きた。
オチも知ってるし、
次の次も、その次も全部同じ。
違う世界線でも、
違う種族でも、
違う神でも、
結局ここに戻ってくる。
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まあ、いいか。
また勝手にやってて。
どうせそのうち、
「誰かを滅ぼさないと正しさを維持できない文明」
って結論に戻るんだから。
それが一番、分かりやすいし。
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さて。
この世界はこれでログ保存。
次はどれにしようかな。
同じことを、
もう少し違う名前で繰り返す世界。
――いや、やっぱいいや。
もう見た。
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観測終了
循環:未停止
教訓:特になし
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完
亜人の英雄(未登場)の保有チート
高い素質
精神読取
精神同調
精神感応
(精神を読み取り、ずらし、切り離すことができる。信仰を外せる)




