02
あれからオレは快適な玉っころライフを送っている。
なんとウサギを動かせたのだ!!
しかも魔法のぬいぐるみなのか視界まで共有出来る優れもの。
ウサギの衣服のポケットに玉っころがINすれば・・・玉っころはボディを手に入れた!
それからというもの爺さんの居ぬ間に部屋を探検している。
隅々まで探ったが、よくわからん物ばかり。
今日はいよいよ部屋の外。動けの魔法ならドアノブも回せるのだ!!
いざゆかん!!未知なる世界へ!!
ガチャッ
あるぇ?オレ動けの魔法つかってねぇよ?
扉の向こうには少女が立っていて目をパチクリさせている。
見つめ合う玉INウサギと少女。
しばらくして少女が堰を切ったように叫ぶ!
「お祖父ちゃーん!」終わったーorz
奥からドタドタと足音が迫る
いや!まだだ!!
動けの魔法を解き死んだフリをする!
爺さんが来る前に!少女には悪いが子供の戯言で片付く様に!
「どうした!アリスよ!賊か!?」
「お祖父ちゃん!ダウカスが!ダウカスが動いてたの!」
その後アリスと呼ばれた少女はそんな馬鹿なと爺さんに嗜められ不貞腐れながら部屋を後にした。
ふぅー少女には悪いがなんとか乗り切った。
にしてもウサギよ、ダウカスって結構カッコイイ名前があったんだな!
なんて思ってるとウサギごと浮かされ空間に縫い留められる。
「アリスには、あぁは言ったが、やはりお前には意思があったか」
爺さんがウサギに話しかけるが死んだフリ。
「沈黙は無駄だ。玉っころよ」
いや喋れんのよ「喋れんのか」と爺さんと被る。
「これでどうだ?念話の術だ」
『おぉーースゲー。で何か聞きたいことでも?』
縫い留められながらもピョコッとウサギで一礼する。
俎板の鯉なオレは抵抗を諦め素直に応じる事にした。
それから爺さんに技巧神の事から今までの事を話した。
勢いだけで魔法を使おうとした事には呆れられ魔法は例外を除き生物だけしか使えないと教えられたり、魔道具の類は、その例外で神殿で儀式をし微量の神気を纏わせなければ使えないとか
『じゃあ俺は魔道具か』
「お前のソレは権能だ。故に神器のはずだ。神器とは神の魔道具。格が違う。」
なんともオレは神器らしい!!
動けの魔法は厳密には魔法ではなく神器だけしか使えない権能らしい。
そして無属性魔力をオレは持ってるらしく修練次第で無属性だけだが魔法が使える様になるとか。
それから一通り話し自らの権能についてウサギを使ってみせたり、いつの間にか共同研究みたいになり
「ダウカス、お前の権能は繋がる事から接続だ」
『ダウカスってウサギの名だろー?』
「便宜上な」
『そんで俺の権能が接続かぁ~いまいちピンとこない』
「念動みたいに思えるがウサギのぬいぐるみの視界を共有?してるからな」
『そういやウサギのぬいぐるみって魔道具なのか?』
「願掛けに儀式をしてもらっただけで魔道具ではない。当時アリスの為にあらゆる素材を集めアリスが健やかに育つ様に願掛けを・・・」
そんな話をしていると
「お祖父ちゃん。アリスだけど。」
アリスがやって来た。
アリスがお祖父ちゃん呼びに変更しました