いぬ属性ではありません
リュヌが後ろを守ってくれるので私は前だけ気を付ければ良い
「さて、帰ったら領地がどうなって居るか急いで調べないと。お父様とお母様がへましてないと思うけれど今年の雨不足が心配ですわあと鉱山も」
ああ、こんなときに助けてくれる人は居ないですわね
幼なじみが恋しいこの頃ですわ
あ、今更ですが私の名前はフォースクラム・アクアリーヌ花の16歳ですわ
私には前世の記憶と言うのを持っています。その時弱冠3歳の時に生死をさ迷っていた程の熱を幼なじみと出しまして、そうあまり無理できない体質上医師の多い王都で私付きのメイド達とひっそり暮らしてます
でも、その知識チートのお陰で鉱脈を見つけて透明度の高い薄いブルーの石アクアマリンが大量にとれるわけです。そうでない乳白色に色が付いたモノはミルキーアクアとして売り出して居ますがまずまず出だしが良いことに感謝します
王都から馬を飛ばして大体半日かけ漸くたどり着いた家を見て愕然としました家を担保にしてまちのひとたちへの施し。私としぶしぶ遊びに来た元婚約者が私の知らないとこで浪費していて現在お金がかつかつだそうです
そう言えば手紙が来てましたねきちんと読んで返事を出さなければなりませんでした
とりあえず人が考え事してるときは静かにして頂きたいものですわ何事ですか
後ろに控える執事に聞こうとしたら侍女が慌てて入ったて来ました変わり種をつれて
「お嬢さま!お客様です!客人!今お通しには…」
「どうも久しぶり!領地視察って聞いたから馬飛ばしてきた。兄貴が、領地視察するならって薬持ってきた。無理はさせるなよってリュヌに伝えとけって兄貴が」
「分かってる。」
「まだ、引きこもってるの?いい加減単なる妬みだって分かってる癖にまあ、理解はしてるけど…唯一の友人だもの」
「やっぱ良い子だよなアクアリーヌは」
いぬ耳と尻尾が見えますが気のせいでしょう…
眼がキラキラしてますねどうしましょう
「とりあえず触るな」
「それじゃ次の夜会にエスコートしても良いですか?」
「…アクアマリンの宣伝にならリュヌの方が断然なりますしお断り…」
いぬ耳と尻尾が萎れて可愛らしいすがたにときめきました私犬属性って、苦手としていたはず…
ああ、でも可愛い!どうしたのですかね私
「お嬢、一旦引き揚げて貰わねえと旦那様や奥さまに悪い印象与えると思うけど?」
「…分かりました。エスコートお願いします変わりに夜会に来ることがあれば御飾り贈りますので、着けてくるように言って貰っても構いませんか?」
「分かった。じゃあ、今度の夜会になー」
どたばたしてしまって使用人の皆さんがあっけに取られてますわ
パン!と手のひらをあわせて音を出すとはっとしたように散っていく方々。さて、私も忙しくなりますね
あの子の所にアクアマリンを送り付け…いえ、プレゼントして無駄になるかもしれませんね
私もあの子も幻の、御令嬢として有名でしたわね
私は臥せりがちで邸から出ることが希ですし
まあお互いに違う意味で邸から出なかったりしたのですが
それでも私は宝石職人を育てたり腕のよい職人をフォースクラム領に送り出していたりしていたのですが家の血税がザクリニース男爵領に流れていたなんて…これは書簡にしたためて陛下から厳罰をお願いしましょう