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愚痴
読者は主人公の成長に期待している。
スキルや魔法といった要素を含んだ物語では、度々主人公のステータスが表示されることがある。
これは読者へ数値などを通して分かりやすく主人公の成長を示すのに最適とも言える。
しかしながら、現実に「MP:100」などと表示されることはない。
それが例えばゲームの世界ならば道理が通っていて良いが、それらステータスメニューが表示されない世界設定の物語ではこれの使用はできない。
つまり、リアリティを重要とする物語中では劇中の描写でしか主人公らの成長を示す手段がないのだ。
これはゲーム等の世界と現実世界の差であり、ハンデとなる。
思うにチート系小説がこのサイトで好まれているのは上記のような理由からだと思う。
チート系小説は現実ではありえない展開を容易に描写でき、ステータスを表示することで分かりやすく主人公の成長を描いている。
もちろんそれ以外にも要因はあるだろうが、今の私にはわからない。
これはいわば愚痴のようなものである。