第一話 オリオンの後をなぞる
新春。蕾たちが花を咲かせ、一度に同じ場所に集まる。私はその花の一つ。どこからやってきたのかわからない花びらたちと同じ時間を共にすることになるんだから、胸が高鳴り続けて、止められない。
「おはよう!」「どっからきたん?」「私OO中やわー」
私は気づいたら誰とも話せずにまた日を過ごしてしまった。あの時もずっとそうだったな。
「あ!ごめん!」
そう言われて、私は必死に頷いた。
「えっと、天音凛ちゃんやっけ?」
また頷いた。
「その、部活とかなに入るとかもぉ決めた?」
「私バレーとか入ろかなって思ってました。」
「え、まじ?!私らも入るつもりやからさ、今から部活動見学いこや!」
なんか成り行きでバレー部に入ることになった。
本当は文芸読書部に入ろうと思っていたが、いい加減カースト最下位からも抜け出したかったし、本当に運が良かった。
私は初めての運動部だったし、めちゃくちゃ真面目にやるって決めた。今日がその日。
「進藤先輩!アタック!!!」
ボールがネットに捕まる。
「なぁお前うるさいんやけど。お前のせいでミスったやん。」
丸い衝撃が私の顔面を覆う。鼻頭がずきんずきんと音を立てて赤く染まる。
「凛ちゃん!大丈夫?!進藤先輩何するんですか!先生は、」
運悪く今日は居合わせていない。
「藤原さん、大丈夫ですから、落ち着いてください。」
「あーもうええわ。なんかくそだるいことなったから部活終わりで。お前ら二人とも明日から絶対来んなよ。」
藤原さんと二人で帰路に立つ。
私は今日一日、本当に辛かった。
でも、私には、もっと向き合わらなきゃならない現実があるのだ。




