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第八十三話 ◆ 窓の外 ― 変わらない夜
外では、
風が吹いている。
ランタンが、
揺れる。
街は、
何も知らない顔で、
いつも通りに眠っている。
今日、
何が起きたのか。
誰が、
どんな力を得たのか。
そんなことは、
夜の中に溶けていく。
けれど――
三人の中だけで、
確かに、
何かが動いた。
少し離れた椅子で、
リーネは腕を組んだまま、
二人を見ていた。
羨ましさでも、
嫉妬でもない。
ただ、
理解している目。
「……有名になるね……
良くも……悪くも……」
千紗は、
ゆっくり息を吐く。
「……隠さない……
もう……」
その声は、
震えていなかった。
悠斗は、
頷く。
「……なら……
なおさら……
街を出る準備だ……」
力を得た者は、
留まれない。
それは、
この世界の暗黙の理だった。
灯りを落とす前、
千紗は、
小さく呟いた。
「……それでも……
一緒がいい……」
悠斗は、
即座に答えない。
でも、
その沈黙は――
拒否ではない。
「……当然だ……」
短い言葉。
それだけで、
十分だった。
夜は、
静かに深まっていく。
次の日から、
街の視線は変わる。
噂も、
警戒も、
避けられない。
それでも――
彼らは、
前へ進む。
守るために。
生きるために。
そして――
共に歩くために。
この作品はAI40%、筆者60%で書きました。
原案100%筆者。
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