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余命宣告されたけど幼馴染と……  作者: コロンダ達磨
**第十三章:揺れる街と、新たな中層ダンジョン**
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第八十話 ◆ 依頼ではない呼び出し

その日は、

依頼を受けていなかった。


昼下がり、宿の一階で遅い食事をとっていると、

ギルドの使いが現れた。


若い職員で、

少し息が乱れている。


「……千紗さん……

 できれば……

 すぐ……」


名前を呼ばれた瞬間、

空気が変わる。


悠斗は、椅子を引いた。


「……何が……?」


職員は、視線を伏せる。


「……街外れで……

 事故が……

 治癒師が……

 足りません……」


依頼書は、ない。

報酬の話も、ない。


それでも――

千紗は、すぐに立ち上がった。


「……行きます……」


悠斗も、

リーネも、

何も言わずに続く。


家屋が途切れ、

倉庫が増える区域。


石畳は荒れ、

空気に土と鉄の匂いが混じる。


倒れた馬車。

散らばる荷。


呻き声。


千紗は、

一瞬だけ足を止めた。


目に入るのは、

血。

歪んだ肢体。

呼吸の浅い人。


(……大丈夫……

 やれる……)


胸の奥で、

静かに自分に言い聞かせる。


千紗は、

一人目の前に膝をついた。


傷口に、

迷いなく手をかざす。


魔力が流れる。


これまでより、

深く、長く。


治癒は、

一瞬で終わらない。


裂けた肉。

折れた骨。

失われかけた呼吸。


結界を薄く張り、

周囲の動きを遮断する。


「……大丈夫……

 今……」


声は、

落ち着いている。


魔力が、

尽きる気配はない。


汗が、

額に滲む。


だが、

手は止まらない。


二人目。

三人目。


誰かが、

小さく呟いた。


「……減らない……

 魔力……」


その言葉が、

周囲に伝わる。


悠斗は、

自然と周囲に立っていた。


剣を抜かず、

だが、

目は離さない。


人が集まり始める。

好奇心。

不安。

焦り。


その中に、

苛立ちも混じる。


「……何だ……

 あの女……」


聞こえた。


悠斗は、

一歩、位置を変える。


視線を遮る。


言葉はいらない。

それだけで、

十分だった。


最後の治癒が終わる頃、

空は、夕暮れに近づいていた。


千紗は、

ゆっくり立ち上がる。


膝が、

わずかに震えた。


悠斗が、

自然に手を伸ばす。


触れない。

でも、

すぐ支えられる距離。


「……全部……

 終わった……」


声が、

少しだけ掠れている。


周囲から、

小さなざわめき。


感謝の声。

驚きの視線。


だが、

千紗は、

それを見ない。


ただ、

悠斗の方を見る。


「……戻ろう……」


この作品はAI40%、筆者60%で書きました。

原案100%筆者。

指摘や感想とか頂ければ励みになります。

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