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第七十四話 ◆ 依頼掲示板の前で
朝のギルドは、夜ほど騒がしくはない。
床に残る足跡、まだ冷めきらない酒の匂い。
掲示板の前に、人がまばらに立っている。
悠斗は、一枚の依頼書から視線を外さなかった。
**「旧採掘坑・第二層 魔物間引き」**
報酬:金貨一枚。
中層相当。
これまでより、明確に危険が増す。
リーネが、後ろから覗き込む。
「……行く?」
悠斗は、すぐに答えなかった。
一拍置いて、千紗を見る。
千紗は、何も言わず、ゆっくり頷いた。
それで決まった。
街を出ると、空気が変わる。
石の匂いが濃くなり、風が冷たい。
坑道の入り口は、古い木柵で囲われていた。
注意書きは風雨に削られ、文字も薄い。
中へ一歩入ると、
靴裏に小石が当たる音が、やけに響いた。
千紗は、胸元で祈るように手を組む。
薄い結界が、三人を包んだ。
「……いつでも……」
声は小さいが、確かだった。
この作品はAI40%、筆者60%で書きました。
原案100%筆者。
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