10/194
**◆ 事故 ― 運命の夜**
ライブ会場を出た夜道。
夏の風が肌を撫でる。
二人は他愛ない会話を続けていた。
「今日、ほんと楽しかったね。
悠斗くん、ありがとう。来てくれて」
「俺のほうこそ。……生きててよかったって思えた」
千沙が少し立ち止まり、くすっと笑う。
「何それ、急に……」
青信号。
千紗は意を決して、手を伸ばす。
「ね、ゆうとくん。……手、つないでもいい?」
「……こっちから、つなぎたかった」
悠斗がそっと千紗の手を握る。
温かい。
お互いの鼓動が伝わるほど近い。
千紗は胸の奥がひどく痛いほど嬉しかった。
――今日こそ言う。
言わなきゃ。
「ゆうとくん、あのね――」
その瞬間。
ヘッドライトの光が異常に揺らめいた。
「……千紗、下がれ!」
「えっ――?」
横断歩道を渡ろうとした瞬間だった。
キイイィィィィンッッ!!!!
タイヤが裂けるような悲鳴。
「え……?」
蛇行運転のトラックが
狂った速度で信号を突っ切ってきた。
悠斗は考えるより先に――
千沙を抱き寄せた。
「危ねぇッ――!!」
衝突。
世界が砕け散り、音が消える。
千沙は最後に、
**悠斗の腕の温もりだけ**
を感じて意識を手放した。
(千沙……無事でいてくれ……)
それが、彼の最後の願いだった。
この作品はAI70%、作者30%で書きました。
感想とか頂ければ励みになります。




