表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/35

023 山手線の大改革 

「それにしても、面白い発想ね。都心のターミナル駅を環状に結んで、

そこに電車を走らせるなんて、誰が考えたんだろう」向かい側に座る

ルナが不思議がる。


「うーん、多分ドイツ人の誰か?100年前にはドイツのベルリンに環状鉄道が

走っていて、それが非常に便利だと言う事で、日本にも取り入れられたらしいよ。

山手線の基本設計もドイツ人だって聞いた事があるな」


「そうなんだ」と言いながら、今度は隣に座るホタルが、少し口を開いて、

冷凍ミカンを催促してくる。


最近の女性陣は、なぜか冷凍ミカンをアラタに食べさせてもらう

催しにハマっているようだ。


アラタとしても、それぐらいの行為で、喜んで貰えると有りがたいので、

別に反対するつもりはないのだが、場所が場所だけに凄く恥ずかしかった。


「お兄ちゃん、もう外ばっかり見てないで、ホタルの事も構ってよ」


「あ、ごめん」アラタは慌てて、ホタルの口にミカンを入れる。


「まあ、確かに、ちょっと見慣れない景色よね」再び向かいのルナが

上を見あげながら、呟く。


アラタ達は、先日から動き始めた、新しい山手線の2階のボックス席に

マーレも含めて4人で座っていた。


窓はカーブして、ルーフ状に天上まで伸びているので、

普段は見れない、高層ビルの上部まで見れるのだった。


常磐線や、東海道線のグリーン車に使われている2階建て車両は、

車両の両端にしか、ドアがなく、乗り降りに時間がかかるのと、

階段があるため、バリアフリーに対応できないため、使い勝手が悪く、

普通の車両には導入されていなかった。


しかし、アラタたちが乗っている、新型山手線は、ホーム自体が

低くなっていて、4枚扉が導入できているので、大人数が同時に、

1階へ乗り降りでき、2階へは、両端の階段で上るようになっているので、

こうやって、2階建て車両でも、乗り降りに時間が掛からないのだ。


また、車両自体も、普通車どころか、新幹線よりも一回り大きいので、

階段や通路幅も十分広く天上も高かった。

そのため車椅子にも対応でき、乗り降りもスムーズなのだ。


しかも、2階の席は、近郊車両にあるようなボックス席になっていて、

内回り外回りどちらの進行方向でも大丈夫な仕様になっていた。


また、路線が複々線になったおかげで、線路の安全点検を交互に

行う事で、24時間運行が可能になっていたのだ。


また、最初から5両ずつに簡単に切り離せられるようになっているので、

夜間の乗客が少ない時間帯は、5両編成で運行できるようだった。


さらに、安全面を考慮して、深夜時間帯の2階の閉鎖も、1階の階段前の

シャッターで、簡単にできるようになっていた。


では、モーターなどの駆動系統は何処に、置かれたかというと、

線路幅が標準軌(1435mm)に変更されていて、広くなった車軸の間に

収まるように、気動ユニットが入っているのだ。

いわば、低床形の路面電車のようになっているのだが、モーターも

強力みたいで、今までの山手線と、同程度の加速と減速ができ、

最高時速も95kmになっていた。


アラタ達は、そんな新山手線の各駅停車の方の電車に乗りながら、

密かに不備が無いかチェックしているのだ。


西日暮里―日暮里―鶯谷―上野―御徒町―秋葉原―神田―東京

―有楽町までは変わらないが、新橋と有楽町の間に新駅が生まれていた。


新橋と浜松町の間と、浜松町と田町の間にも、それぞれ新駅が

誕生していて、品川と大崎の間にも新駅が出来ていた。


快速と各停も踏まえて、もう一度まとめると、

西日暮里(各停のみ)―日暮里―鶯谷(各停のみ)―上野―

御徒町(各停のみ)―秋葉原―神田(各停のみ)―東京―

有楽町(各停のみ)―新駅(各停のみ)―新橋―新駅(各停のみ)―

浜松町―新駅(各停のみ)―田町―品川ゲートウェイー品川―

新駅(各停のみ)―大崎―五反田(各停のみ)―目黒―

新駅(各停のみ)―恵比寿―新駅(各停のみ)―渋谷―

新駅(各停のみ)―原宿―新駅(各停のみ)―代々木(各停のみ)―

新宿―新駅(各停のみ)―新大久保―新駅(各停のみ)―高田馬場―

目白―新駅(各停のみ)―池袋―新駅(各停のみ)―大塚―

新駅(各停のみ)―巣鴨―駒込―新駅(各停のみ)―田端 の44駅に

増えたが、快速運転車両は、逆に22駅に減っていた。

しかも、同じホームで快速と各停が乗り換え出来るので、

非常に便利性が増していた。


「将来は、ロボ電が走れるといいね、お兄ちゃん」ホタルが言う


「そうだな、・・」

ロボ電は、数人で、キャンピングカーぐらいの車両スペースを取るので、

いくら山手線を複々線にして、その横に走らせようとしても、

かなり無理があった。


埼京線も複々線になっているので、山手線と埼京線の上部に造る事も

考えられるが、田端から品川までは、すでに新幹線が上部を走っているので

ロボ電の路線を造るのは難しいだろう。


(いっその事、地下に走らすか、でもそうなると、地下鉄とどう

連携させるか・・、そうだ、東京の地下鉄は、世界でも有数な

地下鉄ネットワークになっているから、そのネットワークに、

ロボ電を組み込めば、可能なんじゃないか!)


「お兄ちゃん、もう、ずっと考え込んでいるから、上野駅を通り

過ぎちゃったじゃない。」


「す、すまない」


「しょうが無いですわね。じゃあ今度は、私が隣ということで、

もう一周しましょう」と、ルナがホタルと入れ替わった。


この後、マーレも参戦し、結局3周したのだが、その甲斐あって、

将来の山手線ロボ電のアウトラインが出来たのだった。



<< 山手線ロボ電のアウトライン >>


・山手線の上部に、ロボ電用のプラットフォームを造り、ロボ電は

 さらに上部に、複々線の4線を2段設置して走らせる。

・東京駅から上野駅までは、すでに新幹線が3階部分を12線で

走っているので、ここを将来は再び改良して、6線6線の2階建てにして

(地面から数えると、5階と6階)空いた6線に、やはり2階建ての

ロボ電用レールを敷く。

・東京駅でのロボ電ホームは、新幹線コンコースの間の2階ほどの空間を

 造って設置する。


・多数のロボ電を待機させる場所として、東京駅の新幹線引き込み線の上部や

 新宿駅の上部に立体型の駐車場を設置する。


・また、郊外からやって来る個人専用のロボ電は、品川や田端、隅田川貨物駅

 などに立体駐車場を設置して対処する。

 (アラタ達は、キャンピングカーのようなロボ電の個人所有制度も考えていて

  寝ている間に東京や大阪などに出勤でき、週末は、夜の間に移動できる

  システムを考えていた)


「絶対に造って、ツトムと一緒に乗るんだ」と、熱く語るアラタを

温かい目で見る女性陣だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ