020 桃太郎パーク
<< 時間が遡って、一ヶ月前の銚子の貸別荘 >>
「銚子商業高校に、少しこちらに移転してもらって、ここに
『銚子商業高校前駅』を創り、そこからドーバー海岸の
上部に線路を走らせて、車両ごと貸別荘群に到着させるのは、
いいアイデアだし、この部分から、日光の華厳の滝のエレベーターの
ように海岸に降りられ、そこでサバイバルゲームをしてもらうのも
面白いと思うんだが・・」
「ナチスドイツのコスプレは、ちょっと難しと?」
「うん、個人でコスプレするのは構わないんだが、
それをパークのスタッフに着せるのはな」
アラタ達は、サバイバルゲームの対戦相手が見つからない場合、
スタッフが敵役をする場合を想定していた。
「じゃあ、いっその事SF中心にして、スターウォーズに出てくる
帝国軍のコスプレをして、解放軍対帝国のサバイバルゲームパークに
してはどうですか」
「いや、それだと、著作権に引っかかるだろう」
「だったら、過去に戻って、説得に・・」
なんとかサバイバルゲームを楽しんでいる人達を引き込める
パークを作れないかと、考えるアラタたち。
そんななかで、ルナがある動画を見せてきた
「ねえアラタさん、この映画は何という映画ですか?
すごく格好いいのですが・・」
「ああ、これは映画じゃなくて、ペ○シコーラのCMだな、
十年ぐらい前に放送された、日本の昔話の桃太郎をモチーフにした
物語調のCMで、好調だったのでシリーズ化してたんだよ。」
「桃太郎?」ルナの疑問に、アラタが桃太郎の物語を話して聞かせた。
「なるほど、猿と雉と犬をお供に、鬼を退治するのですか、
面白そうな話ですね。それをメインにしましょう!」
「まあ、昔話だから、著作権は無いけど・・。」
「マ○オゲームのように、捕らわれのお姫様を救い出す話も
入れると楽しいかも知れませんよ」
「それなら、『カリ○ストロの城』のように、お城の屋根を飛び越えて
お姫様を助けるようにしましょう」
「いや、なんでルナがそんな古いアニメ映画を知っているんだよ」
実は、アラタをのぞき見しているときに知ったのだが、マーレが上手く
ごまかした。
(後に、カーチェイスシーンは、パーク内のシューテング
アトラクションになり、屋根飛びやバラの花の手品、落とし穴シーンと、
ラストの花嫁略奪からの時計塔シーンは、
CG体験でプレイできるようになった)
「このCMのように一度負けて、逃げ出して、修行をするのもいいですね」
ウナギの時のように、女性陣が盛り上がってきた。
「猿役には、鋼鉄も貫けるタガーを、雉役には、フライングシステムを、
犬役には俊足ブーツを、そして桃太郎役には、
名刀『鬼切り』をレンタルしよう」
「いいですね、じゃあ鬼役は、ラスボスに、ベガの巨大アンドロイドを、
その部下たちにも妖魔形アンドロイドを配置しましょう」
「じゃあ、プレアデスからは、母さんに頼んで、死んでも生き返る
『エクサリー』を」
(そんなの本当にあるのかよ!)と思いながら
「ちょっと待った、それはダメだから」とストップさせた。
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<< レポーターのVTRの続き >>
花嫁衣装のレポーターがシトロエンに乗って走り去っていく。
直ぐ後ろを、小鬼の乗った2台の黒塗りの車が追いかけていく。
泥棒3人組のBGMが流れ、黒衣装の桃太郎?(アラタ)
白衣装の弓使い犬?(ルナ)、茶色衣装のタガー使い猿?(ホタル)、
そして雉?の八咫烏達が乗ったフィアット500が追いかける。
カーチェイスシーンの後、ルナが弓矢で、小鬼の車のタイヤを射貫き
もう一台の車の運転手を八咫烏がくちばしで攻撃、
それと同時に運転しているホタルが花嫁の車に寄せて、アラタが飛び移り、
気絶している花嫁を助けるが、崖から落ち、アラタが姫をかばって、
気を失った所で、再び、小鬼たちにさらわれる。
次のシーンでは、城に乗り込んだ、アラタ達に小鬼が襲いかかり、
ルナ、ホタル、そして謎の女役のマーレが足止めしている間に、
アラタが城の屋根に上りレポーターの花嫁が捕らわれている、
塔にジャンプして、忍び込む。
花嫁にバラの花の手品を見せて、勇気づけるが、ラスボスの伯爵鬼が
現われ、アラタは落とし穴に落ちるが、マーレ達に助けられる。
そして、鬼の結婚式場から、レポーターの花嫁を救い出すのだが、
伯爵鬼が巨大化して、壮絶なバトルをするというVTRだった。
これが出来上がったとき、アラタは、「ほとんどパクリじゃないか!」と
叫んだのだが、女性陣が、雉を八咫烏に固定して、順番に姫様役を
やりたがり、アラタは、何度も、お姫様抱っこをさせられた。
(結局、宮○監督が、『カリ○ストロの城』を製作している
時代にまで戻って、スタジオへの出資者として、参加することによって、
使用許可をもぎ取ったらしい。
ちなみに、謎の女、峰○二子の顔が何となくマーレに、お姫様の
ク○リスの顔が、ルナに似ていると気づいたのは、アラタだけだった。)
スタジオの司会
「え?これ映画じゃないよね。花嫁役は、レポーターの○○さんだったし、
桃太郎役や猿や犬役の人達は、役者さん?」
レポーター
「いえ、あのパークのスタッフの人達です。
最初のカーチェイスのシーンは私が乗った車と、
スタッフさん達の車以外は、CGですよ。
でも、車が揺れたり、爆発音がしたり、凄いリアルでした」
スタジオにいるゲスト女優さん
「あのお姫様のコスプレはどうしたの?」
レポーター
「あれも、レンタルで貸してくれるんですよ。
時代劇のカツラなんかもレンタルできて、予約すれば、
メイクもしてくれるんですよ。
なので、サバイバルゲームを楽しむだけでなく、
貸別荘に泊まり込んで、映画の撮影をしている、
グループもいました。」
スタジオのゲスト女優さん
「へー、凄いね 」
レポーター
「あと、7人のサムライになって、村を盗賊から守る
サバイバルゲームもありました」
スタジオの司会者
「それって、黒澤明監督の『七人の侍』なんじゃないですか?
勝手に使っていいのかな?」
(この映画も観たルナ達が例のごとく、過去の監督に会いに行き
今度は、村娘役で、ホタルが出ているのだが、アラタ以外は
誰も気づいていなかったらしい)
スタジオの司会者
「でも、結局、なぜ桃太郎なのかは、よく分からないですね」
司会者の一言に、大きく頷く、スタジオのゲスト達だった。




