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015 重大なミスと東京駅の大改革

朝のTVニュースを見たアラタ達は、大失敗を犯したことに気が付いた。


TVレポーター「私は今、混乱する東京駅の現場に来ています。

朝から続いているNR東日本管轄の新幹線の大混乱は、現在のところ

まったく収束の様子を見せず、ごらんのように、新幹線改札の外側まで、

乗客が溢れています・・。

NR側の発表では、現在検査車両車である、『イーストアイ』を使って、

点検を行っていますが、今日一杯は、点検時間が必要で、

復旧の見込みは立っていないとのことです。

また、京葉線のように線路が安全が確認されたとしても、

2面4線しかない、現在のNR東日本の新幹線ホームのままでは、

新幹線の増発は難しいとの発表がありました。」


「しまった、東京駅の新幹線ホームの事、頭から抜けていた。」


NR東海の新幹線ホームが3面あるのに対し、NR東日本の新幹線ホームは

2面しかないのだ。この2面4線のホームも、中央線ホームを3階に上げて、

何とか確保したもので、これ以上ホームを増やすことは、現状では

不可能だった。

そのため、いくら上野や西日暮里から、北陸や東北新幹線の路線を増やし、

新幹線の便数を増やしても、東京駅への乗り入れの数を増やすことが

出来ないのだった。


上野の地下ホームから地上に上がると、北陸・上越新幹線で6線、

東北・山形・秋田・北海道新幹線で6線、合計12線のレールが併走し、

西日暮里で6線ずつに分岐していく風景は、

後に、世界一の新幹線並走区間として有名になるのだが、

上野から東京へは、以前のままの、複線で、東京駅に向かい

到着ホームもそのまま、2面4線なので、新幹線が入線できず、

大渋滞を起こしていたのだった。


アラタ達は急いで、東京駅を再び、改良する計画を立てるのだった。


そして以前、京葉線の大改革や常磐線の大改革で、京葉線の地下ホームが、

総武快速線の地下ホームのとなりに移動していた東京駅が、

再び光りに包まれて、さらにバージョンアップをしたのだった。


**********************************


<< 中央線・山手線・京浜東北線 >>

「これはすごい・・・」部下から報告を受け、慌てて東京駅に戻ってきた、

東京駅の駅長の上野は、いつもの、「東京駅の駅長ですが、

上野正ウエノ・タダシと申します。」というお茶目なノリを

すっかり忘れて、東京駅の圧倒的な変貌に言葉が続かなかった。


一番皇居側の3階部分にあった中央快速線のホームは、

ついに京葉線地下ホームと、神田から、お茶の水に向かう途中の

旧万世橋駅付近で繋がったのか、地下に移動されたようで、

何本もあった、エスカレーターが跡形もなく消えていた。


そして、一番皇居側の2階には島式ホームができていて、

それが山手線の内回り用になっており、その隣にも山手線の

外回りの島式ホームができていた。

どうやら、山手線は全周複々線となり、快速運転が出来るようだった。


「つまり、山手線は、ホームの対面で、同じ山手線の快速乗り換えが

できるようになったということか?」という上野の問に部下が


「そうみたいです。確認したところ、線路は山手線の全で、複々線に

なっていてホームも、一応すべての駅で増えていました。

なので、日中は、秋葉原、上野、日暮里、駒込、池袋、新宿、渋谷、

恵比寿、品川、新橋で、快速運転をして、早朝や夜間は、半分は点検に

残りの複線部分で、全て各駅停車にできるみたいです」


「すごいなそれは、じゃあその点検路線を入れ替えれば、

24時間運行も可能になるのか」


「そうみたいです。それと、あちらを見てください」部下に言われ、

エスカレーターで、山手線のホームに上がり、停車している山手線をみると、

オール2階建ての5両+5両の山手線が停車していた。


「これは、2階建て?しかし、段差がなくて1階に入れるのか、

そうか、ホームが低くなっているのか」


2階建て車両は、車両の両端にしか、ドアがなく、

乗り降りに時間がかかるのと、階段があるため、バリアフリーに

対応できないため、使い勝手がわるく、常磐線や、東海道線の

グリーン車ぐらいにしか、導入されていなかった。


しかし、上野駅長が見た、新型山手線は、ホーム自体が低く

なっていて、4枚扉で、1階部分に乗り降りでき、2階へは、

両端の階段で上るようになっていたのだ。


しかも、車両自体も、新幹線よりもさらに、一回り大きいサイズに

なっているようで、車椅子スペースや、階段の幅も広く取れていた。


「これなら、バリアフリーに対応でき、乗り降りもスムーズだな」と

感心しながら、端の階段から、2階に上がると、郊外の中距離輸送形

電車によくあるようなボックス席の向かい合う形の座席が、並んでいた。

車幅が、今までの山手線より、二回り広いので、通路幅も、個々の

座席幅も広くなっていた。


「なるほど、ボックス席なら、内回り外回りどちらでも、使えるな」


「そうなんです。しかも駅長、これ5両ずつに簡単に切り離せて、

ワンマン対応もでき、しかも2階部分の閉鎖も、1階の階段前の

シャッターを下ろすだけで、簡単にできるみたいなんです。

なので、乗客の少ない時間帯は、1階部分だけにして、

5両編成でワンマンで、運行できそうなんですよ」


従来は11両編成だったが、分割するのにきりがいいのか、

10両編成になっていた。1両減だが、車両が大型化した上、

オール2階建てで、複々線化されているので、むしろ、

座れる確率は高くなっていると感じた。


「それは、運行コスト面でも助かるな。ルナ殿は、

鉄道の関係者なのだろうか・・・うん?どうしたんだ」

技術部門の連中も来ており、新しい山手線の車両を調査している

みたいなのだが、低くなったホームから、数名が路線に降りて、

何やら騒いでいたのだ。


すぐに部下が技術部門の現場責任者を呼んできた。

その責任者の話によると、線路幅も、車輪も、モーターも全て

変わっているのだという。


「確かに、これは、車輪が小さくなっているな」


「はい、駅長もご存じかと、思いますが、2階建て車両の場合、

起動ユニットを置くスペースがないんです。

なので、普通は、その隣の車両を気動車にする場合が多いいんですが、

この車両は全て、2階建て車両なので、どうなっているか

確認していたのですが・・」技術者たちの話では、線路が、

新幹線と同じ標準1435mmに拡がり、そこに収まるように、

気動ユニットが入っているのだという。


「それって、いわゆる路面電車?」


「そうなんですよ!まだ、詳しく見ていませんが、おそらく、

最新の路面電車のユニットに似ているんです。

モーターも強力みたいで、多分この重い2階建て車両でも、

今までの山手線と、同程度の加速と減速ができ、

最高時速も95kmは行くんじゃないかと思ってるんです。

なので駅長、早く試験運転できませんか!」技術部門の現場責任者が、

興奮気味に話してくるので、一通り駅構内の視察が済んだら、

速やかに試験運転できるように運行部門と連絡を密にするようにと、

指示をだして、その場を離れた。


その隣の京浜東北線は2線の島ホームだったが、

ここも、山手線同様に、ホームが低く、今度は水色の2階建て車両が

停まっていた。

「まさか、こっちも2階建てなのか、これは座れる確率が高まるな」

ラッシュ時でも、多くのお客様が座っている姿を想像して、

上野駅長は、顔が緩んだ。


<< 東北・高崎・常磐の東京上野ライン >>


また、上野・東京ラインは、東北・高崎・常磐にあわせて、

6線に増やしホーム数も3面分増えていたのだ。


つまり、京浜東北線の隣に高崎線専用の島式ホームがあり、

そのまた隣に宇都宮方面の島式ホーム、そして、

常磐線の島式ホームが並び、なんと宇都宮方面の島ホームと

常磐線の島式ホームの間に島式ホームが新たにもう一つ、できていて、

そこは特急専用ホームのようで、常磐線を走る、特急『ひたち』や、

伊豆方面に向かうリゾート特急『踊り子』が止まっていた。


また、その特急専用ホームの北側(上野方面)には、

グリーン車両利用者専用なのか、空港のラウンジのような

スペースができていた。


「なんだか、全ての車両が大きくなっている気がしたのだが、

気のせいか?」


「いえ、気のせいではないです、駅長。すべて新幹線より一回り、

今までの在来線に比べると、二回り大きくなっていますよ。

まあ、こちらは速度を出すため、新山手線のように車輪が小さくなって

いないので、2階建てグリーン車両は、2ヶ所の扉しかないですが、

それでも、各階の天上が高くなり、通路や座席幅もかなり広く

なってます。みなさん喜ぶと思いますよ」


そして、2階部分にできた7面の島式ホームはどれも、

15mほどの幅があり、今までは階段付近で、かなり

混雑していたのだが、これなら大丈夫そうに思えた。


<< 新幹線ホーム >>


「ところで、在来線の横に並んでいた、NR東海さんも含めての

新幹線ホームは何処に行ったんだ?」

以前は、東海道線の9,10番線ホームの隣には、少し高くなった、

新幹線ホームが、NR東日本管轄で、2面4線、JR東海管轄で、

3面6線分、並んでいたのだが、綺麗に消えていたのだ。


そんな上野駅長の疑問に

「駅長、新幹線ホームは上に移ったようです。こちらです・・」と

部下が示すエスカレーターで2階ホームから3階に上がった。


そこは、新幹線への乗り継ぎスペースのようで、

品川駅や上野駅のエキュートのように、カフェやレストラン、

それにお土産屋や弁当屋が、バランス良く並んでいた。


そして、皇居側にNR東日本、八重洲側にNR東海の

新幹線用乗車券の券売機や有人の販売所がならんでいて、

真ん中には、上り2本、下り2本のエスカレーターが、

その横に大階段があって、そしてまた、下り2本、上り2本の

エスカレーターがあった。


「ほお、3階にも、通路ができたのか、これで新幹線乗り換えの

乗客と、通勤の乗客の動線が分けられるようになるな」上野は、

新幹線を利用する長距離旅行者と、通勤・通学で、ごった返す

1階通路の混雑が、かなり暖和されるだろうと思いながら、

そのエスカレーターで、さらに、4階に上がった。


4階の皇居側にはNR東日本の北海道・東北・上越・北陸新幹線への

入場改札機がズラリと並び、八重洲側にはNR東海の東海道新幹線への

入場改札機がズラリと並んでいた。


新幹線の改札内に入ると、いよいよ新幹線ホームに上がるための

エスカレーターがあるのだが、なんと、ホーム番号が、

27番線から34番線まで、8番もあるのだった。


「これは、ありがたい」

NR東日本管轄の新幹線ホームに上がった上野駅長は思わず声をあげた。


これまで、NR東日本管轄の新幹線ホームは、数が少なく、2面4線で、

北海道・東北・秋田・山形・上越・北陸のすべての列車を捌いていたのだ。


しかも、大宮から、東京駅まで、複線の路線しかないのだ、

もともと本数が多すぎ、限界に近かいところで、終着・始発駅の東京は、

たったの4線、これでは、雪などで、遅れが生じたときには、

どうしようもなかったのだ。


それがどうだろう、北陸新幹線で1面2線、上越新幹線で1面2線、

秋田・山形新幹線で1面2線、東北・北海道新幹線で1面2線の

合計4面8線に増えていたのだから・・。


5階にある新幹線ホームの1つに上がり、新幹線を見ながら、

「これは、吹雪などの悪天候で、列車が遅れたときのやりくりが、

本当に楽になるだろうな。え、なあ新幹線の車両も、

デカくなってないか」と部下に問う。


「そうなんです。こちらも各座席幅、通路とも広くなってます」

部下の答えを聞きながら、上野駅長は、この新幹線ホームの

開放感に暫く声が出なかった。


それは、ヨーロッパのパリやロンドンの終着駅に見られるような

大屋根が覆っているのだが、それでいて上の方には、大阪駅のように

空中通路が走っているのだ。しかも、北側と、真ん中と南側の3本も。


「それだけじゃないんです。駅長、こちらです」と、

さらにホームの北側の空中通路の方にある、エスカレーターに案内された。


北側の空中通路は、完全なVIP専用になっているらしく、

皇居側、八重洲側どちらからでも、リムジンでここまで登って来れ、

そのまま、お召し列車に乗り込めるのだ。


さらに、ガラス越しに、

(VIPを守るため防弾ガラスになっているらしい)

上野方面を見ると、在来線の上に、12線もの新幹線の線路が走り、

八重洲側には、東海道新幹線が、16両丸々引き込める、

6線の留置線が延びていた。

(その留置線の上には、長距離バスの発着所のようなスペースが

出来上がっているようだった)

乗客を降ろした、新幹線車両は、一度、保留線に引き上げ、そこで、

座席シートの方向変換や、清掃を行い、再び東京駅に

入線できるようになっているようだった。

(奇跡の7分間で、有名な清掃チームは、保留線停車時に、

もう少し余裕を持って車内清掃を行えるようになっていた)

ただし、上野駅長が見ているのはNR東海さんの留置線だった。

「あれは、東海道新幹線の留置線?」


「大丈夫です、駅長。我々、NR東日本管轄のホームの南側にも、

あれと同様の8線の留置線が伸びていますよ」


「なんと・・。それで、この12線もの新幹線の路線は、

どこまで、伸びているんだ」


「驚かないでくださいね、駅長。なんと、西日暮里駅まで、

このまま12線で行き、北陸・上越方面の新幹線は、

大宮そして高崎まで、6線。北海道・東北新幹線は、西日暮里から、

宇都宮まで、ショートカットの新路線が6線で、できているそうなんです」


「夢じゃないよな・・」


「はい、夢じゃありません!」


駅長達は、暫く、眼下に見える壮大な東京駅の姿を眺めていたのだった。


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