七話 初陣
わたし達が、目的地に着いてから
それは、一瞬の出来事だった。
「メリー!大丈夫か?」
「うん!でも、護衛の人が!」
私は、銃を3発撃った
でも、全く効いてないようだった。
「それに、この拳銃が効かない!」
「クソッ・・・俺がやるしかないか・・・」
突如現れ、護衛の人を一瞬で倒した・・・いや、殺したのは、黒ずくめの服の謎の人物だった。
フードの中は、黒い鎧のようなものも見える
「なんて禍々しい魔力なんだ・・・」
「メリー、俺の後ろから離れるなよ」
ウェルの、踏み込みから見えない程の速度で放たれる居合切り
奴はそれを、自らの両腕に装備されたブレードで止めてしまった。
「化け物かよ・・・たっく!」
ウェルは、剣をはじき上げ、鋭い蹴りで奴を蹴り飛ばした。
「受け身を取りやがったか・・・いいじゃねえか」
「久しぶりに、楽しめそうな相手だなぁ!!」
私は、あまりの迫力に、見ていることしかできなかった。
ウェルの、目にも止まらない怒涛の連撃
しかし奴は、その全てをはじき返している
そして・・・
ウェルが、奴の腹部にゼロ距離で銃弾を数発浴びせた
ここで初めて、ウェルの実戦での技を見ることになった。
「下段一式・滝登り!!」
相手を掬いあげるような、下から上への剣の一撃
それによって、相手を打ち上げた、そして続けざまに
「中段一式・牙閃!!」
打ち上げた相手に向かって、強烈な速度と力での刀の突き
そして、最後に
「上段一式・雷!!」
刀を両手で持ち、全力で相手へたたきつける攻撃
これで、空中に浮かした奴を、地面へ叩き落した
どうやら、奴は動かなくなったようだった
私は、ウェルのもとへ急いで近づいて、倒した相手を調べることにした
「こいつ・・・機械か」
「だね、コアみたいなのもあったみたい」
「でも、ウェルの攻撃で壊れちゃってるけど」
「こんな奴は見たことがねぇ・・・これは、持ち帰った方がいいな。頼むぜ、メリー」
「もちろん!、ウェルも運ぶの・・・ん?」
「どうした?メリー」
「こいつ、機械なのにやたら軽い」
「・・・なんだって」
「がんばれば、私だけでも担いで運べそうなくらいだ」
「はやく街に戻って、解析してもらおう!」
「あぁ、早めに街に戻ろう。運ぶの、俺も手伝うぞ」
「ありがとう、早くやっちゃおう」
初陣は、何とか生き延びることができた。
でも・・・私より確実に強いはずの護衛の人は、一瞬でやられてしまった
気を抜けば、誰だろうと一瞬で命を落とす。
ウェルが言ってたように、ここは
雪の降る地獄、なんだ。
めっちゃ遅くなりました。
一応、2週に一回で連載は続けて行きます。