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異世界へ
あまりにも暇だった。
スマホをいじるのすら億劫。
朝からベッドの上のまま。
それがいつもどおりの休日。
のはずだった。
一瞬で視界を奪うほどの光に包まれた。
「は!?」
同時に耳を劈くような異様な音が部屋中に響き渡る。
視覚と聴覚を奪われ、思考が追いつかない。
何が起きたのかわからない。
五体満足なのかもわからない。
分からないということが分かっているから、脳は動いている…ような気がする。
だがそれも風前の灯火、徐々に気が遠ざかっていくのを感じる。
ま、まだ…死にたく…な…
ブチッ。