4-16 勇者への秘儀
翌日、冒険者ギルドで2人の冒険者カードを受け取った。
俺の冒険者カードにも、従者ヒルダの記述が追加されている。
ヒルダは従者と書かれた自分の冒険者カードを見て嬉しそうに微笑む。
そんなことが、それほど嬉しいのかね。
その後、ヒルダとともに再びダンジョンへ。
昨日よりもコンビネーションよく進めてると思う。
ヒルダの動きも明らかによくなってる。
ボス部屋のオーガまで問題なく倒すことができた。
「シモン様、この後に時間ありますか?」
「あー、大丈夫だぞ」
「あのですね……司祭様から秘儀の伝承をですね……」
何故かすごく恥ずかしそうにヒルダがつぶやく。
そういえばなんかゴアビレンス教に伝わる秘儀とかいう話があったっけ。
「ララウェルと2人で練習してて……なんとか形だけは……使えるようになったかなと……」
「あー、そうなんだ。
それ試してみるか?」
「はい……できましたら……」
「ここで?」
「いえ、できればシモン様の部屋のほうで」
「そうか、じゃこれから行こうか」
そういうことなら、さっさと行こう。
部屋についてヒルダと2人でベッドに腰掛けていると、どうも緊張する。
アリサの一言があったからなぁ。
あ、今日いきなりする気ないからな。
さすがにまだ会って3日目だし。
「秘儀ってどうすればいいんだ?」
「あのですね……服を脱いでいただけますか?」
「え、脱ぐの?」
「はい……」
そう言いながらヒルダはもう僧衣を脱ぎ始めてる。
すごく恥ずかしそうに。
思わずじっと見つめてしまった。
「あまりじっと見ないでください……」
恥ずかしそうに胸や股間を手で隠しているが、見るなと言われてもそれムリ。
あー、胸が想像してた以上に大きい……
「シモン様も服を」
あ、そうだった。俺も脱ぐんだった。
でも、脱いじゃうとなぁ、もう元気になっちゃってるしなぁ。
しかたないよなぁ。
俺が脱ぐと、ヒルダの視線が俺の……すっごいガン見されてる。
「それでは秘儀に入らせていただきます。
まだ形を覚えただけですので、何も効果が出ないと思いますが。
ベッドの上で膝立ちになっていただけますか?」
そう言うと覚悟を決めた様子で俺の頭を抱え込んで巨大な胸に押さえつけた……
そのまま、次々と姿勢を変えて行き……
ガマンできるわけないだろ?
さっき今日はしないとか思ってた気がするけど、ムリだって、これ。
「ごめん」
「いえ、うれしく思います。
アリサさんが交わりの時に最大の力を感じるって言ってたのわかりました。
今なら多分できそうです」
「え?」
「もう一度、秘儀を試させてください」
第1の儀の形でヒルダが祈りの言葉を唱えた瞬間、ヒルダの体がやさしい光に包まれ、その光がゆっくりと俺の中に流れてくるのがわかった」
続いて第2の儀、第3の儀と進み、第4の儀で、
「あれ?」
第4の儀は特に何も起こらなかった。
「何か形が違うのかもしれません。
続きは明日ということで」
(手の組み方が違っていたことがわかって翌日に無事に第4の儀以降すべて発動しました)