4-6 兄への告白
昨日前書きで通算50万PVと1500ブックマークと書いたんですが、昨日1日で11万PVもあったようで、しかも先程2000ブックマークも達成。
いったい何が起こったの?って感じで……
本当にありがとうございます。
兄上にゴアビレンス教会の人を紹介してもらうにあたり、変にごまかしたりせずに、すべて話すことにした。
まぁなんだ、家族に自分は勇者ですとか告白するのって非常に気まずいというか何というか。
そんなこと思っててもしかたないんだけどさ。
とにかく、アリサと2人でひととおりのことを話し終えた。
長いこと、俺の目を無言で見た後、兄上がつぶやいた。
「すべてわかった」
「信じてもらえたんですか?」
「シモンが真面目な顔でつまらない冗談を言って俺を騙そうとするやつじゃないってことは知ってる。
また、くだらない幻想を信じちまうような夢想家でないことも知ってる。
それに、アリサの言ったことも一々思い当たることばかりだ」
「ありがとうございます」
「ただ、俺だから信じたけど、こんなことを他の人に信じてもらえるかどうかは別だぞ。
ゴアビレンス教会の人とか頭が硬そうだからな。
何か証明する手段はあるのか?」
「唯一のその手段がこの剣です」
「封印のところにあったという勇者シモンの剣か」
剣をテーブルにおいて、
「兄上、ちょっとこれを持ってみてもらえますか?」
兄上は剣に手をかけると重そうに持ち上げた。
「おー、これは重い。
こんな剣を普通に振り回せるのか」
「兄上も持ち上げられるんですね」
「これはやっぱり血のせいかもしれないですの。
いえ、ミカエル兄様なら勇者の資質があるって線も捨てがたいですの」
「ちょっと振ってみてくれないか」
兄上から剣を手渡される。
俺は片手で剣の型を何種類かしてみせる。
「うーん、これは馬鹿力とかそういうものじゃムリだな。
いくら力があってもこの重さの剣でああいう動きはできない」
「というより、普通の人はこの剣を持ち上げられないそうですの。
教会の人に持ち上げてもらえばわかると思いますの」
「そういうことか、わかった。
ゴアビレンス教会へは年に1回くらいしか顔を出してないが、まぁ話くらいは聞いてくれるだろう。
いきなり行くのはなんだから、後でアポをとっておくよ」
「お手数ですが、よろしくお願いします」
「だけどそういうことなら、この前話したロレンス家のあとを継ぐって話はムリかぁ。
シモンに押し付けようと思ってたんだがなぁ」
「ロレンス家は兄上が継ぐのが順当ですよ」
「いや、シモン。
魔王でもなんでも、さっさと倒して来ちゃえよ。
その後から家を継ぐってことでいいだろ」
兄上はいいことを思いついたとばかりに、ニヤニヤしてそう言った。
「そう簡単には行きませんよ」
「アリサがついていくなら、なんとでもなりそうな気がするんだけどなぁ」
「まぁ実際そんな気もするんですけどねぇ」