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妹が最強すぎて冒険がぬるい  作者: 鳴嶋ゆん
第4章 王都にて
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4-4 勇者の装備

「2つ目は鎧なの。

 これは想像通り、エルフのユイナさんが持っていったようなの」


「ということは、エルフ村にあるんだろうな。

 これはエルフ村を訪れた時に本人に聞けばすぐにわかりそうだな」


「まず、それでよさそうなの。

 ちゃんと頼めば貸してくれると思うの」


「そうだな。

 で、残る2つは?」


「3つ目は兜なの。

 これは王都のゴアビレンス教会に奉納されたらしいの」


「ゴアビレンス教会?」


「聖女ナターシャがゴアビレンス教会の僧侶だった縁らしいの」


「そうか、でもゴアビレンス教会に奉納ってなると、きっと大事にされてそうだよな」


「きっと、そうなの。

 でも調べてみたら有力そうなコネが見つかったの」


「コネ?」


「ゴアビレンス教会にはロレンス家から多額の寄進が代々されてるようなの」


「俺たち自身にコネがあるってことか」


「ミカエル兄様かお父様ならきっと教会のお偉方にも話が通るの」


「じゃ、そっちはその線であたってみるといいのか」


「そうなの」


「じゃ、残る1つは?」


「残る1つはマントらしいんだけどさっぱりわからないの」


「わからないんだ」


「これまでの流れからして、勇者のパーティーの残る1人のテイマーのルチア絡みかなと思ってそちらから調べてみたんだけど……」


「テイマーのルチアか」


「テイマーのルチアに関しては驚くほど情報が残ってないの」


「そうなのか」


「はるか西の忘れられた村の出身で、龍を操ったということくらいしか書かれてなかったの」


「なんか不自然だな」


「そうなの、だからここからは想像なの」


 アリサは書き付けを閉じて、俺と向かい合った。


「あー、聞かせてくれ」


「ルチアは多分人間以外の別種族なの。

 王国は法的にこそ差別はないけど、結構人間以外の種族にたいして差別が残ってるの。

 もともと人間がほとんどの国で他種族との付き合い方になれてないだけだとは思うんだけど。

 今でもそうだから、600年前とかもっとそんなだったと思うの」


「そうかもしれないな。

 特に大貴族とか教会とかはそういうイメージだな。

 まぁ俺自身ほとんどそういった人たちと付き合いがないからなんともいえないけど」


「エルフのユイナさんも最後まで生き残ってたのに、同じく生き残った賢者アリサと較べて記述はずいぶん少ないの。

 途中で死んだ聖女ナターシャとかすごい量の記述があるのは、多分当時ゴアビレンス教会の勢力が強かったせいだと思うの」


「ゴアビレンス教会は今ではそれほどでもないよな」


「平和な時代が長いこと続いたから、ずいぶん勢力が衰えてきてると思うの。

 ちょっと話がそれたの。

 だから残るマントについては、別の国に行った時に調べたほうがいいかもしれないの。

 エルフ村に行った時にユイナさんに尋ねてみるのもよさそうなの」


「あーわかった。

 そういうことなら、まずはせっかく王都にいるんだから、ゴアビレンス教会からあたってみるのがよさそうか」


「それがいいと思うの」

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