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妹が最強すぎて冒険がぬるい  作者: 鳴嶋ゆん
第3章 王都への旅
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3-3 水浴び

 平和な旅が続いている。


 そんなある日、山道でバタリと出会ってしまったのが大きなクマ。


「どうする?」


「クマ料理はあまり美味しいレシピを知らないんですの。

 それに2人で食べるのはずいぶん余ってしまいますの」


 もう出会う獣すべてが食材としか見えなくなってるし……


 クマさんはアリサのスリープで眠ってもらって、そのまま通り過ぎることにした。


 そのまま山を降りて行くと、急に眺望が開けた。

 そこには澄んだ湖が。


 湖に向かって駆け出すアリサ。

 俺もその後を追った。


 荷物を降ろして2人して水辺へ。

 童心に返ったように水をバシャバシャと2人してかけあっていると、アリサはおもむろにワンピースを脱ぎだす。

 ワンピースを水辺の木にかけてそのまま下着で泳ぎだすアリサ。


 この際、俺もつきあうか。

 上着とズボンを同じく木にかけて、アリサを追いかけたが、泳ぐの速くておいつけないよ。


 ひとしきり遊んだ後、


「この際だから、お洗濯しちゃいますの」


 2人してリュックの中から洋服や下着をすべてひっぱりだして洗濯。

 これまでも下着だけはアリサの魔法で湧かせた水で洗濯していたけど、せっかくだから徹底的に洗っておくのもいいだろう。


 ただ、濡れた下着のまま、ちょろちょろ動き回るアリサは目の毒だけどな。


 降り注ぐ初夏の日差しのおかげで、濡れた服もすぐに乾く。

 俺の服は少ないので片付けるのも簡単だが、アリサはなかなかすさまじい量だ。とりこんで畳むのも大変そうだ。

 こういう時に役に立つ魔法とかはないんだよな。


「さっき見た限りでは結構、魚がいそうだな」


「今夜はひさびさに魚料理とかにしますの」


「でも釣り道具とか用意してないぞ」


 アリサは少し悩んだ後、


「他に人がいなそうですので、乱暴なやつでいきますの。

 お兄様、危険ですので下がっててほしいの」


 アリサが何やら物騒なことを考えついたようだ。

 湖に向かっておもむろに、


「サンダーボルト」


 雷撃の呪文をぶっ放したようだ。


「成功なの」


 湖に多くの魚が浮かんでいる。どうやら感電したようだ。


「弱めに撃ったから気を失ってるだけだと思うの。

 急いで拾うの」


 せっかく乾いたのに、また泳ぐことになってしまった。


 2人して浮かんでいる魚を拾い集めることに。


「多めに獲っておいて大丈夫なの。

 食べ切れない分は燻製にして持っていくの」


 獲った魚は次々と捌いていく。このくらいなら俺にもできる。

 日の高いうちに燻製のほうを先に処理するようだ。時間かかるからな。

 捌いた魚を次々にアリサの用意した液につけていく。液の中身とかアリサに聞いてないから知らないよ。

 このまましばらく置いておくんだそうだ。


 アリサは森の中へ燻製用の小枝拾いに行ってる。

 俺だとどんなの拾っていいかわからないからなぁ。マジ俺って役に立ってないよな。


 とか言ってるうちに早くもアリサが帰ってきた。

 燻製の方はアリサにおまかせってことで、俺は夕食の魚を焼くことに。

 手の込んだ料理もいいけど、新鮮な魚はそのまま焼くだけでも美味しいよな。

 焚き火のまわりに塩だけ塗り込んだ魚を串に刺して焼くだけのシンプルな料理。


 燻製のほうはなかなか時間と手間がかかるようで、燻製作ってる横で2人並んでの食事となった。


「お兄様の焼いたお魚、とっても美味しいですの」


 うーん、今日も満腹。

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