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妹が最強すぎて冒険がぬるい  作者: 鳴嶋ゆん
第2章 不死の王
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2-9 ライナとの別れ

本日2回めの投稿になります。

「それでは私は世界樹を通って村に戻ろうと思います」


「そんなことができるんだ

 エルフだけの使える魔法なのかな?」

 便利なスキルがあるもんだ。


「はい、行ったことのあるところだけですけどね。

 世界樹が活性化したおかげで通路が使えそうです」


「それは、1人だけしか使えない魔法なの?

 私たちがいっしょにってのはムリなのかな?」

 アリサも興味津々のようだ。


「5人程度までならいっしょに行くことはできるんですが、全員が行ったことのある場所でないとダメなんです。

 お2人はエルフ村に行ったことがないはずですので」


「それは残念、エルフの村に一度行ってみたかったの。

 お祖母様のユイナさんにも一度お目にかかりたかったんですの」


「エルフの村は普通、人間は立ち入れないんだけど、お2人なら歓迎します。

 近くまでくることがあったら、ぜひお寄りください」


「そういう機会があったらぜひ寄らせて頂きます。

 ライナさんにもまた会いたいですからね」


「お2人とまた会える日が来るような気がします。

 では、その日を楽しみに。

 精霊の気まぐれを期待して」


 そういうと、ライナは世界樹の中に溶け込むように消えていった。

 ライナを見送った後のこと、


「お兄様、大事な話が2つありますの」


 アリサが真剣な表情で言いだした。

 大事な話ってなんだろう? 俺も真剣にアリサの言葉を待った。


「お兄様はああいう女性がタイプなんですのね。

 お兄様が女性に対して、あんな態度をとるのを初めて見ましたの」


「いや普通じゃないかな、確かにライナさんはとってもキレイだったけど……」


「お兄様の視線がライナさんのほうばかり向いてたのはお見通しなの」


「わかった。ライナさんみたいなキレイな人を初めてみたからじっと見ちゃってたかもしれない。

 あんな時だったのに少々不謹慎だった」


「ライナさんが神秘的なまでにキレイだったのは認めるの。

 でも、アリサのほうがお胸も大きいの」


「胸の大きさとか別にそういう話はどうでも……。

 まぁなんだ。

 ただ俺としては、アリサが一番かわいいと思うぞ。

 うん」


「え……」

 アリサが真っ赤になってもじもじし始める。

 アリサって……ちょろすぎるんじゃ。


 どうやら機嫌は直ったどころか、すごく上機嫌になってニヤニヤしはじめたが、ふと気づいたように真面目な顔に戻る。


「お兄様のせいで、大事な話をするのを忘れてしまうところだったの。

 危ないの。

 この封印を壊したのは誰の仕業だと、お兄様は思う?」


 その答えが頭の中をよぎる。

 でも、口に出してそれを言ってしまうと、これまでのすべての平穏が壊されてしまうんじゃないかという恐怖が俺の口を重くする。

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