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「熊野さん!ちょっと何してるんですか!」


「たっくんに抱きついてただけです〜!てか、あなた誰ですか?」


「私はこのクラスの学級委員長の波越楓よ。」


「ふぅーん、そうなんだー。すごいねー。」


「なんですか、その態度!?」


「別に〜。」


さらに俺の顔に胸を当てた。あの、流石に男子からのイライラオーラが来てるんですが....。離れてもらえませんか、本当の意味で。


「ちょっと熊野さん!いい加減、隆也から離れてください。」


「隆也?まさか、たっくんを狙ってる泥棒猫!?」


泥棒猫って、いつの時代だ。昭和じゃあるまいし。


「っ....違います.....!」


先ほどの事件があったことを思い出したのか波越は、顔を真っ赤にして反論した。


「本当かな〜、私泥棒猫が心配でたっくんから離れられないなー。」


「うるさいわね!あんたには関係ないでしょ!!」


「ぐぬぬぬぬ。」「ぐぬぬぬぬ。」


何故か二人は火花を散らしていた...。喧嘩になったわけは無論、俺に抱きついた転校生を止めたことがきっかけに口喧嘩になったのだが、何か解決法はないものか.....。あ、そうだ。次体育あるからこいつらには出て行ってもらおう。基本、教室での着替えは男子が行うので女子には出て行ってもらう必要があるのであって....。まぁ、結果的にいうとこのめんどくさい事がいま目の前で起こっているのでもう終わらそうかと俺は思っていた。クラスの視線も気になるしな。これ以上不幸なことが起こらないよう、俺は二人が討論しているところに自然に割り込んだ。


「あのー、お二人さん?次体育なので出て言ってもらっていいですか?」


「隆也」「たっくん」は黙って!!!」」


「は、はい......。」


な、なぜそんなに二人合わせて怒るの?すげー、振り返りも息ぴったしだったぞ?って、まだ続いているのかよ....。早くしねーと次の体育の時間がやべーぞ?本当に。


「あんた、たっくんの何を知ってるのよ?」


「貴方だって隆也の何を知ってるのよ?」


おい、ラノベのような漫画のような二人で彼氏のいいところを話したら勝ちということをするな。さらにクラスメイトからの俺への視線がますます痛くなるだろ。


「おい、やめろ二人とも。俺までこの事態に巻き込むな。」


「だって、たっくん!こいつが......。」


「はぁ〜、もう波越もやめろ。」


「ちょっと隆也何よ!私としか話せないくせに。」


くそっ!変なとこでつくなよ!いまの心にぐさっと槍を刺された気分になっちまったよ。


「まぁまぁ、次体育なんだからさ。」


「確かにそうようね......。」


やっと、終わったか....。俺は黒のリュックから着替えを取り出した。が、波越にはある疑問が残ってたらしくまだ、言い合っていた。


「熊野さん。」


「何よ、学級委員長。」


「私の質問に答えなさい?」


「はい?」


「その痴漢って何よ?隆也と関係あるの?」


「うん、そうだよ?たっくんが私が痴漢に会ってる所を助けてくれたんだ!」


「へ、へぇー。そ、それで.....?」


「で、たっくんに保護されてあんなことやこんなことをされたんだー。」


「「「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!」」」


おい、熊野!なに変な誤解を生むような発言をしてるんだよ!あと、クラスメイトの視線が殺意に変わりおった〜!完全に『暗殺教室』に変わったぞ!!しかも、波越は熊野から完全に俺へと標準を移動させたぞ!


「いや、ちげーからな?おい、誰だが知らないが、確かに俺は保護はしたがそこまではしてないからな?」


「本当のことなんだから〜、もう。たっくんの恥ずかしがり屋さん♡」


え?熊野さん?おかしいですよね。完全に、間違ってますよね!俺は悪くないよね!背後から骨が後ろからなる音がした....。ま、まさか!



「お、おい、波越!落ち着け!」


「へぇ〜。これが落ち着いていられると思うの?」


「い、いや....。へへへへっ。」


「へぇ〜、あんたは女の子といちゃいちゃした後さらにべったりくっついて....本当、許されない行為だよねー。」


「落ち着け!ひひっ!」


「この変態スケベ野郎が!」


「ぐぇっ!」


俺は波越の腹パンをくらったのだった。こうして、転校生熊野が来て1分後には俺へのクラスからの人気はある意味急上昇したとさ。本当、憂鬱だ。


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