表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
344/519

会議4 ファティ大司祭


数々の新しい事実と思しき内容が、モモから発表されていく。


だがその内容を黙って聞いていたルンの出身でサーシャ直属の修道士となったアカネが突如口を開いた。


「なんかですけど…。モモさんのお話を聞いていると、まるでファティ大司祭がまだ生きてるみたいに聞こえるんですけど…。」


その言葉にモモはいきなりアカネに視線を送った。若干睨んでいるようにも見えた彼女の表情にアカネはビビる。(私…なんか変なこと言ったかしら…)と自分にドン引きしてしまった。なにせモモは、サカテやアルバも恐れる天才戦術家だ。旅の中心メンバーの影のリーダー的存在でもある。破天荒なアカネでもサーシャ共々雲の上の存在だった。

だが、モモはすぐに目を見開いて、なぜかアカネを讃える。


「あなた、やるわね!その通り!私やジャンの見立てでも…ファティ大司祭は生きてる可能性が高い!」


と、モモは興奮気味にアカネに応えた。


「へ?」


「アカネ!私は、貴女を見直したわ。賞賛に価する!さて、では私がなぜそう思ったのか、今からお話しするわ。」


モモはそう言うと、水を一口飲んだ。その合間に教団のピオ司祭が思わず彼女に質問する。


「いくらなんでも…彼女は500年前を生きた女神ですぞ。」


「ピオ司祭。さっきも話した通り、ファティ大司祭には常識は一切通用しない。すべての理を取っ払って考えなければいけないわ。人は…寿命がある。でも、神にあると思う?」


「…モモさん。そう言われると返す言葉がない。」


「ふふ。さて、私がファティ大司祭が生きていると言い張る根拠。まず一つは、エディアが今でも宙に浮いているということ。ファティの日記によると、最初の教団の聖地「ライカ」は宙に浮いていない。私は、エディアはこの「ライカ」の島々が浮いていると思っている。そして間違いなくその常識はずれの事をしでかしたのは、ファティ大司祭。ねぇサーシャ、あなたが神の力を使ったとして…あなたが死んでもその魔法が有効なんてこと…ある?」


「…死んだ事が無いので分からないけど、魔法の効果は消えると考えるのが普通だわ。」


サーシャはなんとも微妙な顔でそう応えた。モモはその予想された答えに満足そうに微笑むと話を続ける。


「もう一つは、精霊人。エディア国とエディアという老人は「コンフィの指輪」で精霊人が眠る地下迷宮の扉を開けていた。でもね。今、フォスナという氷の国がアトラスに戦争を仕掛けている。幻影騎士団が集めた情報によると、その戦いには相当数の精霊人が参加している。しかも…その戦いに魔術師の姿が見えないらしいの。レイアさん、フォスナとアトラスの戦争に魔術師が絡んでいるという話は聞いてる?」


「…いえ。私たち魔術師の狙いはサーシャさんとアルバさんだけですので、その2人に関係のないアトラスに戦争を仕掛けるなんてことはまずないと思います。」


レイアが不思議そうにそう応えると、モモは「ありがとう!」と言いながら続きを話し始めた。


「ということは、今アトラスを攻めている精霊人を解放した人は誰かしら?それに、アルバとベルトランがロンドで戦った高位の精霊人。サーシャを裏切った聖騎士が連れていたらしいけど…あの精霊人を解放した人は?あの時は、コンフィの指輪は既に私たちの元にあった。」


「ま、まさか…。」アルバは思わず声をあげた。


「そう!コンフィの指輪がこちらにある以上、精霊人を閉じ込めた扉を開けれるのは、カスティリャ家の血筋だけ。でもまさかサーシャが開けるわけがないから…あとはサーシャのお父さんだけになる。でも、サーシャのお父様は神の力を使えない。あの扉はいくらカスティリャ家の血筋でも、神の力を使えないと開けられないことは明白。カスティリャ家の中で、その神の力を使えたのはたった2人。サーシャと…ファティ大司祭だけ!」


「な、なんてことだ…。」ピオ司祭は、モモの説明に嘆きの声をあげざるを得なかった。


「あとね、これはアカネに起こったことなんだけど。アカネは、ピンチの時に白く輝くオーラを2回放っているでしょ?」


「あ、はぁ。そうですね。」


急なモモの言葉に、アカネは驚いてそう応える。それは、アタナトと最初の旅の時に、売春宿で襲われそうになった時と、ラメレスがアタナトに怪我をさせた時に起こった。その時、アカネの体から確かに白いオーラがでて彼女の危機を救っている。


「アカネ、その時にサーシャが頭の中に入ってきたと言ったけど…サーシャはそのことを知らなかった。と、いうことは誰がアカネを救ったのか。サーシャと同じように黄金色の髪で同じ顔。そして、白い神の力。私には一人しか思い浮かべないわ。」


「げっ!?じゃ私は、ファティ大司祭に救われたんですか!?」


アカネは驚愕してそうモモに尋ねると、彼女は真面目な顔で


「確証はないわ。なにせ神のすることだから。でも、可能性の一つとして、そのことを考えてもいいと思うの。ただ、もしそうなら何故貴女をファティ大司祭は救ったのか…。サーシャなら分かるんだけどね…。」


と話すとアカネは急に体を前のめりにして


「もしかして…私にはすごい血が流れているとか?実はファティ大司祭の子孫とか!?」


と嬉しそうな顔でそう叫んだ。だが、それは彼女の騎士が即座に否定した。


「アカネ殿。あなたとサーシャ様のお顔は違いすぎます!ありえません!!」


「あんたねぇ!何がいいたいのよ!?」


2人が痴話喧嘩を始めたところに、モモは慌てて口を挟む。この2人に付き合っていたら会議が進まない。


「もう!二人とも、恥ずかしいからおやめなさい。でも、アタナトさん。アカネはルンの出身だわ。ファティ大司祭が最初に赴任したのも、ルンなの。子孫ってことはないと思うけど、なにか関係があったとしても不思議ではないわ。」


「モモ、だとしたら…もしかして、騎士と聖女の理はすべて、ファティ大司祭がらみってことも?」


「サーシャ。その可能性も否定できないわ。となると、サーシャとアルバは勿論、ジャンやパオラ、アタナトさんやアカネ。全て500年前に、ファティ大司祭と何かしら繋がりがあったのかもしれない。パオラは、サーシャに顔が似ていることもとても気になるし。」


モモはそう漏らすと、ジャンの聖女であるパオラを見据えた。彼女は黒髪だが、顔の作りは確かにサーシャに似ている。肌の色も2人も白い。だが、パオラはそのことに恐縮して手を小さく振った。


「モモさん、やめてください。サーシャ様に似てるなど…私は他の修道士に袋叩きにあってしまいます…。」


「ふふ。パオラ、事実は事実。それを否定しても意味はないわ。貴女のことは後々、幻影騎士団で調べます。さて!」


モモは、パオラにそう話してから再びすべての仲間を見渡すように頭を上げると、今までの話から予想される「カタチ」を説明し始めた。


「エディア国、魔術師集団、精霊人、はバラバラ。あとは、教団は一部のサーシャの裏切り者がエディアについていることは予想されるけど…一応独立してる。」


「そうだな。」皆がそのことにはすぐに同意する。


「だ・け・ど。バラバラなはずの各団体は、物の見事に連携しているのも事実。なにせ、私たちが騙されたくらいだからね。次々と私たちの前に立ちはだかってる。そこで、私はこう考えました。…これらを自由自在に操ってる黒幕がいると!」


モモのその予想に一同は大きく唸った。確かにそう考えるとすべて繋がる。


「黒幕ですか?」サーシャが目を見開いて尋ねると、モモは大きく頷く。


「そうよ。その集団は、きっと歴史上も名前が登場していない。でも500年間からそいつらは、エディア国、魔術師集団、精霊人、教団、12の国を操ってる。でもね、直接じゃない。そうなるように上手く仕向けてる。だから、表にはまず出てこない。だけど…私たちはつにその集団の一人の尻尾をつかまえた!!」


モモはそう興奮気味に叫んだ。それには、その場にいた仲間も大きく体を仰け反らせ驚く。


「それは、誰ですか?」ロハンの執政ロイスがそう尋ねるとモモは、指をたてて


「エディアという老人!」


と、言い切った。そして、いよいよ結論とばかりに体を前のめりにして、全員に言い聞かせるように話を続ける。


「まずその世界を牛耳る集団を仮に「13の目」とします。理由は後から説明するわ。」


「怖い名前ね…。」モモの説明にサーシャがつぶやく。


「さて、その「13の目」という謎の組織から、エディアという老人が姿を見せた。理由は、簡単。彼が率いる魔術師集団にはリーダーがいなかったから、自分が出るしかなかった。なにせ500年もほっておいたから当たり前よね。彼らは、世界というチェス盤で今までただ駒を操っていたプレイヤーだったけど、これまで使う必要がなかった「魔術師」という駒を急に動かさなければいけなくなった。だから、チェス盤の上に姿を見せたの。」


「なぜ、姿を見せなくてはならなくなったの?」


「ふふ、理由はあなた…サーシャよ。」


「私…ですか?」


「そうよ。その「13の目」は、教団のカスティリャ家すら自在にコントロールしてきた。おそらくファティ大司祭が姿をくらましてからの500年間、自由自在にね。でも、貴女が突如神の力を持って生まれてしまった。「13の目」は焦ったはずよ。」


モモがそう話すと、すかさずアルバが口を挟む。


「モモ、なんで「13の目」はサーシャが生まれたことに焦ったんだ?」


「いい質問ね。それは「13の目」の立場になって考えれば自ずと答えは出てくるわ。一つはパワーバランスが崩れること。教団…というかカスティリャ家の力が飛躍的に上がってしまうこと。「13の目」は、エディア国、魔術師集団、精霊人、教団、12の国をバランス良く力を拮抗させることで世界を牛耳っている。一つだけが力を持ってしまうことは都合が悪いの。」


「なるほどね。って、よくわかんないけど!」


「ふふ。貴方ももうすぐ王になるのだから、なれば分かるわ。まぁ、それは置いておいて。「13の目」の予想どおり、サーシャが現れてから教団の力は飛躍的に伸びた。なにせ、民や修道士から見たら本物の神様と同じだからね。しかもサーシャ自身が、この世界の理の矛盾に気づいてしまった。でもそこまでは、「13の目」の想定範囲内。だけど…彼らはとんでもない勘違いをしてしまっていた。それはアルバ、あなたよ!」


「お、俺かい!?」アルバは、名指しで自分の名が呼ばれた事に驚いた。まさかそんな空の上の話に自分が出てくるとは信じられなかったんだ。


「そう!あと、サーシャが思いの外、恋愛バカだったことも影響してる。」


「ちょ、ちょっと、モモ!失礼じゃない!?」


サーシャも口を尖らせて文句を言う。だが、一同からは同調するように笑いが漏れた。2人は目を合わせながら、顔を赤くする。モモはそんな皆を見て呆れ気味に話を続けた。


「エディアでのサーシャは、高貴で清廉で何者も寄せ付けないまさに教団のシンボルに相応しかった。そしてそれは「13の目」にも都合が良かった。だれも本気でサーシャに協力しなければ問題ないからね。だけど彼らは、サーシャが胸に秘めている本当の心を理解する術は持っていなかった。それまで、大人しく聖地の奥底で女神を演じていたサーシャは、20歳になったその日にいきなり聖地を飛び出したはず。でしょ?」


「え?なんで分かるの?怖いわ…。」


「もし前もってその事を宣言していたら、なんらかの方法で貴女は聖地にがんじがらめにされていたはずよ。貴女が、聖地を飛び出すにはそれしか方法がないの。貴女はその日に、父親や聖騎士、あなたの取り巻きたちに、いきなりそう言いだして飛び出した。全ての制止を振り切って!そりゃ、サーシャのパパも怒るわ!当日かよー、って!当たり前よ!」


モモがそう言うとサーシャは、恥ずかしそうに顔を下に落とした。彼女はその日の事を鮮明に覚えている。しかも、彼女の目的は、アルバを探すこと。それだけだった。まさか、教団最高位の地位をすべて投げ打って、アルバのために聖地を飛び出すなど正気の沙汰ではない。しばらく誰も信じなかったほどで、聖地ではサーシャはすぐに諦めて帰ってくると思われていた。モモは話を続ける。


「さすがの「13の目」も、その事には驚愕したはずよ。だから、おそらく彼らは貴女に大急ぎで監視をつけた。教団の聖騎士を通じてね。だけど彼らはそこでもミスをした。サーシャの監視をしたのは彼女の数少ない味方、聖騎士キートンさんだったの。」


「あ、だからキートンさんは僕がサーシャと初めて会った時にルンにいたのか…。」


アルバはモモの言葉に思い当たる節があってそう声をあげた。アルバはルンの街で、初めてキートンに会ったのだがそれは彼の立場を考えると、不自然であった。キートンは聖騎士の中でも最強クラスの司祭だ。普通ならあんな田舎街をウロウロしている訳がない。そもそも自分などに声を掛ける訳がない。


「ふふ。この事が「13の目」の大誤算かも。これは予想だけど、キートンさんは教団を通じて「13の目」に、サーシャは旅で好きな男ができて、色ぼけしている。しばらくほっておきましょう、時が経てばに飽きて帰ってきます…とでも報告したんじゃないかな。」


「もう…。色ぼけですか…酷いですよ。」サーシャが再びモモに文句を言うと、モモは大きなため息をついて話を続けた。


「いやいや。あれを色ぼけ言わずしてなんて言うのよ?みんなといる時でもイチャイチャ、イチャイチャ片時も離れないで、ベタベタして。夜は部屋を別々にしてもいつの間にかアルバの部屋に忍び込んでイチャイチャ!とても教団の最高位の司祭がやることじゃないわ。」


「まぁ…。そんなにイチャイチャしてません。寂しい時もいっぱいあったわ。」


「サーシャの恋愛観に口を挟むつもりはないけどね。でもそれは結果的に功を奏した。おそらくキートンさん以外にも監視はいっぱいいたはずよ。でもいつも、ひたすら、ずっとイチャイチャを繰り返している貴女を見て、監視も呆れて帰っていったのよ。女神はほっておいても大丈夫…と。だから、私たちは特に妨害を受けることなく旅ができた。」


「なんか複雑な気分だわ…」


「だ・け・ど!彼らは、最初アルバの正体に気づかなかった。そう!まさかあの剣聖ジルの血を引く化け物だなんてね。それも仕方のないことよ。まさかそんな血を引く男が、剣は使えないわ、弱いわ、心ももやし、しかも超貧乏な物売りだなんて誰も思わないわ。」


「ちょっと!いくらモモでもアルバをバカにしないでよ!」


これには、サーシャが思わず体を前のめりにして文句を言う。サーシャにとって自分の騎士であるアルバは全てなのだ。だが、モモは首を横に小さく振ってサーシャに宥めるように


「はいはい。今からいっぱい褒めるから勘弁して。」と、付け加えると話を続けた。


「ところが、いつの間にかアルバは剣聖の血を引く英雄として開花していった。女神サーシャの騎士としても恥ずかしくないレベルまで上り詰めてしまった。それは彼の努力の賜物よ。アルバは常にサーシャの騎士に恥じぬよう、訓練、修行を欠かさなかった。ジャンもベルトランもサカテも毎日のように付き合わせれてね。」


「ああ、うざいぐらいに!」


「にいちゃんは、初めから強かったけどな!」


モモの言葉に、サカテとベルトランも同調する。アルバは暇さえあれば、ジャンに教えてもらった剣の基本動作を繰り返し修行し、サーシャが神の祈りをしている最中には基礎体力をつける運動を欠かさず今もしている。モモは、そんな仲間を笑顔を見返しながら、再びアルバとサーシャに目を移した。


「さて、そんなアルバはいつの間にか「意志の力」まで身につけてしまった。これには「13の目」は焦ったはずよ。ようやく、彼らは本腰でアルバのことを調べ始めた。だけど、彼らがアルバが剣聖の血を引いている厄介者だと気付いた時には遅かった。もう彼は、高位の魔人でも倒せない騎士になってしまっていた。しかも、アルバとサーシャの周りには、サカテ、ジャン、ベルトラン、コルドバなんていう聖騎士以外の化け物が全部揃ってしまった。勢揃いよ!」


「あはは…そりゃ、確かに想定外だったろうな。」サカテは愉快そうに笑いながらそう述べると、モモは肩を竦めた。


「でしょ?最初にサーシャに会ったばかりの時に気付いていたら、アルバはとっくに殺されてるわ。まるで運命ように上手くいってる。さて、そこで焦った「13の目」は、とりあえずアルバたちの力を試そうと魔術種集団を出さざるを得なくなった。カスティリャ家と因縁がある精霊人のバロールはまだ復活していないし、エディアには、金はあってもアルバたちに匹敵する実力的な力はない。他の12の国もそう。彼らには、魔術師集団しかなかった。」


「それで…私たちが…。」


「レイア、そういうこと。だけど、魔術種集団は「13の目」に結果的に動きを封じられていた。サーシャが現れるまでは、カスティリャ家に危害が及ぶのを避ける為。だから500年もの間、ほっとかれたのでリーダーがいなかった。そこで「13の目」のメンバーの一人、エディアという老人が出てきた…そう考えたの!」


モモはここまで話すと、最後のまとめとばかりにこれからの事を口にした。


「皆さん、これから私たちが為すべきことを話します。まずは、生きていると思われる「ファティ大司祭を探すこと。」姿があるかはナゾです。例え姿が残ってても500年が経ってる…おそらく原型は止めていないでしょう。ですが彼女はアカネを助けています。心はあるはず。そしてそれと並行して「ファティの日記」の残り3冊を探すこと。」


「それは、我々空挺騎士団も全力で協力する。ドラゴンがあるでの!世界中を飛び回り情報が拾えたらすぐにロハンに知らせる!」


モモの言葉にラルガがそう言って、協力を快諾してくれた。


「ラルさん、お願いします。ですが、戦争はイストにも及びます。くれぐれもご注意を!」


「うむ。肝に命ずる。」


ラルがそう応えるとモモは真剣な顔で頷いて、話を進める。


「次は、引き続き「魔」の精霊人の王バロールが封じ込められた地下迷宮の場所の特定。これは教団の聖騎士も協力してくれてるけど…。私は、キートンさんとミロさん以外の聖騎士はあまり信用しないほうがいいと思う。聖騎士の中にサーシャに対する裏切り者がいると確信しているからね。でもこれは証拠が揃うまで知らぬふりでいきましょう。それまでに、アルバには本物の剣聖になってもらって、聖騎士を軽々ぶっ飛ばせるようになってもらわないとね!」


「…また、そんな無茶を…。」アルバが顔をしかめてそう文句を言うが、モモは完全シカトを決め込んだ。


「3つめは「13の目」と名付けた秘密組織の詳細解明。私が13の目と言ったのは、恐らくこの組織は、500年前の国の名前を持つ13人で構成された組織だと思ったから。彼らは、表に出ないで裏で13の国を操っていたと考えられる。彼らの組織は、今の所、氷の国「フォスナ」と「エディア」に拠点があることは分かっている。でも手がかりは「エディア」という老人と…」


モモはそう話しながら、レイアをチラっと見た。このことは魔術師である彼女の協力が欠かせない。だがレイアは、予想に反してモモを見返すと小さく頷いた。


「私ごときで知っている事ならなんでも!」


レイアはそう力強くそう言い切った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ