リートレルムの歴史①
作者は設定厨です。FFはゲーム本編より、あとから発売されるアルティマニア(攻略本)が大好きでした。
(リートレルム北の大国ナイジェルに保存されていた文献より、編集したものをここに記す。)
『リートレルム旧暦時代』
“リートレルム旧暦”の始まり~
国家としての明確な形は無く、土地ごとに大きな力を持った者が、それぞれにコミュニティをまとめていた。そんな中、北のナイジェル、西のイギルスタン、東のコーディシア、南のクライミアを中心とした領主・族長が現在のイギルスタンとコーディシアの国境地帯に介し、自分たちが生きる大地を『リートレルム』と呼び、『リートレルム歴』を定めた。
~旧暦100年
この頃、既に魔奏鉱石の加工技術は成立しており、浮遊魔奏石を用いた空船の発達により、リートレルムが巨大な大陸であることが分かっている。今日に於いても、航空に比べ、航海技術はそれほど発達していない。
~旧暦200年
『第一次東西大戦』が勃発(下記参照)。散発的な争いを含めると、戦乱は200年にも渡り行われ、リートレルムの大地は相当な打撃を被った。
同時期に“異世界への扉”が観測されたという文献が残っており、これは今に続く『大地揺らぐとき、白き光の中に、世界の扉が開かれん』という伝承として、世界各地に残っている。実際、亡国ローレアンヌでは、リートレルム大陸の一部が異世界に消えたと伝えられている。
~旧暦400年
戦乱の時が過ぎ、リートレルムではようやくはっきりとした“国家”の概念が出来上がりつつあった。
国境や指導者を決めるために内乱が起こることを懸念し、人々は『リートレルム議会』を結成し、混乱を治めた。しかし、実質は大戦に勝利した西の民が、東の領土をいかに分配するかという議会であった。
~最終年
長らく、差別的で歪なパワーバランスで運営されてきた議会に東側国家が反発し、脱退するとともに『小国家連合』を発足し、西側諸国への魔奏鉱石禁輸政策を採択した。
良質な魔奏鉱石を提供する東側の禁輸政策は西側にとっても打撃であったため、東側の要望を飲む形で、新たに『リートレルム国家連合議会』が発足。同時に、これまでの歴史を“旧暦”と定め、差別と偏見のない新たな歴史を歩んで行くという声明を国家間で共有し、現在の“新リートレルム歴”(“新暦”とも呼ばれる)が始まった。
『旧暦時代の主な出来事』
・『魔奏鉱石』の精錬法・加工法の確立
現在でも、その詳細な仕組みが明らかとなっていない魔奏鉱石を、用途に応じた魔奏石に精錬・研磨・加工する技術が確立した。
・リートレルム第一次東西大戦
旧暦に置いて約200年間もの間続いた戦争。
あまりにも長い戦乱であったため、軍事的衝突の要因が定かではないが、銀髪と碧眼という身体的特徴を持つ“東の民”と、黒髪に黒い瞳の“西の民”との、民族的な紛争であったとされている。
結果として“西側勝利”で幕を閉じ、東の民は、その数を大きく減らすことになった。以後は西からの入植などもあり“東”の血は薄まっていくが、現在でも小国家連合をリードするコーディシアやネビカドネ王家などが、その血を脈々と受け継いでいる。
・『戦奏器』の発見
人知・人体の限界を超えた能力を発現させる魔奏石を媒介とした強力な武器。誰が、どのような目的で作ったのかは定かではないが、より旧い歴史からあった物とされている。西の国に多くあったことから、大戦の勝利をもたらしたのは『戦奏器』の力であったとイギルスタンでは伝えられている。