表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/32

リートレルムの歴史②

新暦の方です。まだまだ歴史の浅い世界のようです。

『リートレルム新暦時代』

・~新暦の成り立ち

 200年にも及ぶ『第一次東西大戦』が終結し、敗れたリートレルム大陸東側は、各地で力の強い一族や領主が王となり、国を興した(それ以前にもそれなりの共同体はあった)。かなりその数を減らしていた東側の人間は、国家単位で結束し、交易を始め、復興していった。その流れに乗って、その他の地域でも国境が引かれ、大小様々な国家が建国された。

 そういった流れの中で、最も強大な力を持っていたイギルスタンが、『リートレルム議会』の発足を呼び掛けた。東西南北の王が集まり、国際法を規定し、東西大戦の賠償などを決めた。議会は相当に紛糾したが、敗戦側、且つ人口が激減し、賠償に応じる経済力も無い東が折れる形になり、東側は西側の不当な関税を課した不平等な経済条約と、西側の余剰人口たる移民を受け入れ、100年もの間、戦争の責任を負わされることになった。

 そして一世紀の時が過ぎ、状況はまた少しずつ変わっていた。良質な魔奏鉱石と、それを使った魔奏石の輸出で、莫大な利益を享受する東側国家の財政力が、他地域のそれを上回るようになっていった。

 それに伴い議会での発言力を増した東側は『リートレルム東小国家連合』を発足。西側、特にイギルスタンへ不平等条約の破棄と関税撤廃を要求した。西側がそれを退けたため、小国家連合は魔奏鉱石の禁輸政策を実施。反発した西側と、一触即発の様相を呈する。

 事態を重く見た議長国のナイジェルは、リートレルム議会の解散を提案。全ての条約、国際法を一旦白紙に戻し、新たな議会を設立すると呼び掛け、いくつかの政治的な駆け引きを経たのち、全会一致で新議会設立が採択された。

 より平和的な世界の実現を目指し、一新されたリートレルム議会の第一回で、これまでの歴史を“旧暦”と定めることをナイジェルはじめとする東西南北の理事国が宣言。斯くして、動乱と戦乱が支配していたリートレルム歴は500年で終わりを告げ、リートレルム新暦が始まった。


・新暦1年~

 戦争の無い平和な期間が長く過ぎ、魔奏鉱石の精錬加工技術、空船の航空技術が発達し、人々の生活レベルは格段に向上していった。東の一部の国以外では西の民の血が色濃くなり身体的な差異が無くなったため、旧暦にあった民族的な軋轢も、過去のものとなっていった


・新暦90年~

 王族や特権の認められた軍人以外の“平民”が知識・経済力を持ち始め、新たな国あり方を唱えるようになっていく。南部の貧しい小国家ディアハルでは、急進的な革命を起こそうという機運すら広がり、それは西部地区へも波及していった。

 イギルスタンがその王族打倒の動きに敏感に反応し、国名をイギルスタン王国から共和国へと変更。民主制へと移行し、国民投票を行った結果、初代総統に軍の第一師団第二部隊長のエマルサが就任した。


・新暦92年~

 ディアハルで内乱が勃発し、イギルスタンが武力介入。反王政派を支援し、ディアハル王家側を打倒し、ディアハルをイギルスタンの“飛び地”の一つとして併合する。議会は武力行使に反発したが、イギルスタン側は貧困にあえぐディアハルへの救済措置だとして退けた。


・新暦105年~

 イギルスタンが予告なく北のラスティミーズに侵攻。戦火は西南に国境を接するローレアンヌと中央のシンディオを巻き込み、『西部戦争』が勃発。結果、三国が滅亡し、その全てがイギルスタン領となる。


・新暦110年~

 グラミア王国が人工魔奏石の開発に成功。


・新暦120年(現在)~

 イギルスタンと小国家連合の間で魔奏鉱石の交易に伴う経済紛争が起こり、戦争に発展する。

イギルスタンがウザ過ぎますね。流石に戦争好きがトップにいるだけあります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ