表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/191

84 帰路

打つ…っても、いきなりばくを広める必要はない。

いろんな娯楽を広めてやれば、ほっといてもばくに利用されるだろう。

いきなり大人に広めるのは難しくても子供向けの『おもちゃ』としてなら…


改めて考えると、この世界、娯楽も乏しいな。

お楽しみを世に氾濫させけいけんな信仰心を試させてもらうのもいっきょうかな…


「ご主人様、終わりました。」

「主さま、ただいまーー。あー、なんか意地悪考えてるときの顔してるーー。」


毎度ながら、本能型のテイルは鋭いな…

帰る途中で、ジャラランバードに立ち寄って販売窓口にする雑貨屋覗いておくか。

でもいきなり売るのは無理だな。

子供の前で実際に遊んで見せる必要があるか。


「明日は黒の海に帰り着く。黒の海で『柴漬け漁』の仕掛けをしておこうか。」

「ご主人様、明日はまたマーマナちゃんに会えますね。」

「そうだな。テイルもココ数日走り詰めで疲れただろう。

明日も頑張ってもらわないといけないので、今夜はゆっくり休んでくれ。」


走り詰め3日目だからな。明日もう1日有るし。


「では、旦那イオリさま、今宵はダナイデ旦那イオリさまをやさせて戴きますね。」


ミドリを見ると、ミドリも頷いている。

女性陣でうまく棲み分けができているんだな。



ダナイデ様のメンテナンスを受けて、スッキリとした寝覚めだ。

こりゃ、本当に寿命が相当伸びそうだ。

スッカラカンになり新陳代謝が促進するのか、若返った気もする。


「今日の旅程が長いので、早速だが出立するか。テイル、頼むな。」

「主さま、いつでもいいよーー。」


今回の移動ではミドリが一番弱っているな。元々が高速機動と縁のないタイプだしな。ミドリはダナイデ様のメンテも受けられないし…


「ミドリ、大丈夫か?あまり顔色が良くないな。」

「ご主人様、今日1日で終わりですので、大丈夫です。」


次回はマーマナと共に、残らせたほうが良いかもしれん…

いつのまにか、ブラック企業にならないように、注意しなければ。


「ミドリ、この世界にサイコロは有るのかな?」

「?さいころ?? 知りませんですね…」


これだけ多くの転移者が居るのにサイコロを誰も造らなかったのか…

パンツ文化は伝わっているのに。


サイコロが無いなら、すごろくも無いな。すごろくなら子供向けにちょうどよい。 

 !! そうだ、転移者がゴロゴロ居るのだから、麻雀や碁、将棋も転移者ギルドのロビーなら、一瞬で広められるじゃないか。花札や株札だって余裕だぞ。遊びのルール知っている連中がゴロゴロいるのだから、利用しない手はないな。だが女性向け娯楽が無い…か。母親なんとかしないとな…


女性向け…娯楽のないこの世界、日本で言えば奈良時代や平安時代ぐらいかな……ん?平安時代といえば、日本初のエロ本、源氏物語は宮女共に爆発的に広まったんだよな。そうだ、どうせ暇で途方に暮れているだろう『虹の架け橋』の元女子大生共に、くっさいラブロマンスでも書かせるか。本人はラブロマンスのつもりで書いていても丁度よい塩梅のエロ本になるだろう。エロ本耐性のないこの世界の女性なら、たぶん瞬殺だな…


「…ご主人様、ものすごく悪い顔されてます…。」

「ミドリさん、旦那イオリさまの悪巧みが魔物だけでなく亜人の犠牲も減らすのですから、もっともっと意地悪になっていただかないとダメですわ。」

「主さまの意地悪は良い意地悪なんだーー。」


うむ。そんなに褒めてもらえると、俺としても悪い気はしないぞ。

信仰心を試す悪魔のポジションは、俺によくはまっているしな。


となると、教団幹部を信者の目の前で数回論破してやるのもいいかもな。

足元崩すのも重要だが、手っ取り早く潰すなら頭も叩くか?

だけど、それをやると俺自身が表に出てしまうのが難点だ。

実行するとしても、最後の最後、止めの一撃に残しておくべきか。



漸く黒の海の別荘まで戻ってきた。

さすがにテイルも疲れたのかダナイデ様の膝にあごを乗せて眠っている。

嗅覚が鋭いので森の香りで癒やされているのだろう。

ミドリは完全に生気が無い。風呂に入るや、すぐに寝てしまった。

という事で、マーマナを呼んで親睦を深める。


「マーマナ、また暫く会えなくなるけど、また必ず来るから。」

マーマナも川登って何時でも行くから、呼んでね。」


俺の永遠の癒やし枠はマーマナだな…テイルは肉食系だし、ミドリはおつぼね様の風格が出てきてるし。大御所のお3方は、本来、はるかな格上だし。


「では、マーマナ、おいで…」



今朝は遅めの目覚めだ。

今日はマーマナに曳いてもらってヘルマンド川をゆったり遡上すればいい。


「今日もなぎで助かるな。」

「はい、荒れていれば、もう一日足止めでした。ご主人様。」


黒の海は比較的小さい面積の上、内陸に有るので滅多に荒れる事は無いらしい。中の海になると黒の海の数倍の面積がある上、砂漠の季節風が吹いて航行できない時期もあると云う。


「では、ボチボチ行くか。」

「了解です。ご主人様。マーマナちゃん、お願いします。」


鏡のような黒の海の水面を切り裂いて、ゆったりと舟が進む。たぶん、今日も水面下ではアスピドケローネが先導してくれているのだろう。塩湖の水位が復活すれば、メガロドンの先導で塩湖渡りもできるな。明智秀満の湖水渡りに習って俺たちが追い詰められる場面があれば、黒の海や塩湖を渡る事で追っ手を振り切れるか…。あまりそういう場面には遭遇したくないが…。


そういう事態に陥らないためにも、俺達『残り福』は最後の最後までは檜舞台に立っちゃダメだな…魔物側はグリフォンのマンディーを立てれば良いとして、亜人側で立てるのは誰が良いか…今有る駒だとドーストン侯爵家のアーミル将軍辺りだが、派閥の障害があるのでな…。用間スパイみたいに成るのも嫌だし軍人や為政者では無いほうがいいのかも…


奴隷商人のコルストン……案外良いかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ