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76 レブン砦

「ミドリ、これほどの精鋭部隊と堅城を造った3代前の王様だ。海以外の陸側で魔物領方面のどこかに砦が造られていて、部隊が常駐しているのではないか?」


「砦…あ、思い出しました、ご主人様。王都の東10kmほどの場所にレブン砦と地図にかかれていた記憶があります。」


「東…北東ではなく、東なんだな。ミドリ。」

「はい、ご主人様。東です。」


単純に魔物に備えるなら北東のはずだ。真東ということは、オリーミ公…当時は別の何者かだろうが、現オリーミ公のけいるいは3代前の国王に信用されていなかった事になるな…


「10km程度なら行けるな。レブン砦も見ておこう。」

「じゃあ、東にずーーーっといくねーー」


テイルがさっさと荷車リヤカーを曳いていく。

エルズルー市街はジャラランバードほど活気は無いが、豊かで落ち着いた風情だ。


「現国王は、そこそこ悪くないようだな…」

「はい、ご主人様。いまの王様は評判は悪くないですね。」

「この、落ち着いた街の様子でそう思ったよ。」


王都では、大規模な軍事行動が始まろうとしている事などまるで感じさせない。

行き交う人の表情も穏やかそのものだ。

街を外れ、東の街道に出る。幅の広い無舗装の道が東に伸びている。

すぐに遠くに砦が見えてくる。


「テイル、砦の周りをゆっくり回ってくれ。」

「ゆっくりだね、分かったーー。」


石造りの実戦的な砦だ。数百の守備隊でちょうどよい規模に造られている。

周囲にV字型の深いからほりがあり、跳ね橋で街道と繋がっている。


「…ふむ。気がついたか?ミドリ…」

「え?何の事でしょうか。」

「この砦、五角形だ。」

「え?」

「大軍で四方を囲ませて包囲できたと思わせておいて、いている一箇所から早馬を出して王都に敵襲を知らせる算段だろう。」


攻城側が気がついても軍を再編して5ヶ所囲むには1日のロスが出る。

その1日を利用して王都に連絡が出来る。


「砦の上部構造物が低めだ。地下に細工してあるかもしれない。」

「たとえば、どういう工夫でしょう?ご主人様」

「最低、地下の抜け道ぐらいは有るだろう。抜け道があれば、五角形がバレて完全包囲されてもギリギリまで戦って時間稼ぎができるからな。」


軍隊も砦も、随分と凝ったものだ。


「でも、魔物相手に有効なのですか?ご主人様?」

「魔物相手もだが、他の貴族の奇襲を警戒していたんだろうな。」


砦も見終わったのでエルズルーの市街へ戻る。

後は教会ぐらいは見ておくか…


旦那イオリさま、ご感想はかがでしたでしょう?」

「ダナイデさん、国軍は防御重視の手堅い発想で構成されているようです。3代前の王様は魔物よりも、他の貴族の反逆を警戒していた感じですね。現国王も3代前の軍制維持しているので、やはり他の貴族を警戒しているでしょう。魔物相手にわざわざ国軍の精鋭を振り向ける可能性は低そうです。」


旦那イオリさまが難しい表情されていたので、どうなることかと心配しました。お聞きして少し安心しました。でも、砦が五角形だなどと、よく気が付かれるものです。全く判りませんでしたが。」


「3代前の王様はかなりのいくさマニアだったようです。私の元の世界では、似たようないくさマニアが大勢いました。その中の一人『藤堂高虎』と云う人が古城を改修して築いた『宇和島城』が同じ五角形の城で、小城ですが有名なのです。」


「主さま~~。主さまもマニアなのかなーー。」


うっ…テイルに直感で見抜かれたか。

探訪ブックス 日本の城 全巻そろえています…






自分で検索しても、作品にヒットできないのに、ブックマーク200件をこえました。

週別ユニークユーザも2000人越えており、有り難いことです。

可能な限り、毎日更新しようと思っていますので、よろしくおねがいします。


*誤字、脱字など、ご指摘大変助かります。これからもよろしくおねがいします。

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[一言] 「3代前の王様はかなりの戦いくさマニアだったようです。私の元の世界では、似たような戦いくさマニアが大勢いました。その中の一人『藤堂高虎』と云う人が古城を改修して築いた『宇和島城』が同じ五角形…
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