表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/191

64 許嫁(いいなずけ)

恐れ多くもダナイデ様の膝枕を堪能させていただく。

ミドリよりも一回り大きな膝枕だ。

若草や若木の芽のような、よい香りがただよっていてやされる。


「ほわぁ~…良い香りだぁ~…」

「ふ、ふ。イオリさんは、木の香りがお好きですか?」


元の世界では森林浴という用語もあり、森や滝が愛されていたと説明する。

まあ、それだけ森が身近では無くなっていた証拠でもあるのだが。


「テイルは毎日森林浴だね~~」

「ははっつ。そういう事になるなー。」


グリフォンのマンディー。よくぞダナイデ様を連れてきてくれた。

なにか礼を…あ…勾玉渡し忘れていた…あれを使おう…


「ご主人様、衣料品店に到着です。」

「では我々3人の服もついでに補充しておこう。」

貴族服やインナーを買い込み店を出る。

ダナイデ様も店内で着替えて、すでに正しいサイズの衣服に変わっている。

貴族服になって、いやが上にも独特のオーラが際立つ。

「そこなご婦人。あまり見かけぬお方であるが、如何いかがかな。

これから舞踏会に招かれておるのだが、ご一緒致さぬか?」


早速、見知らぬ貴族がナンパしてくる。側に居る俺たちなどお構いなしだ。


旦那イオリさま?このように申されておりまするが…」


だんなさま…って、俺が!!


「ぬぅ…これは失礼致した。いや、下僕と勘違いしておった。失礼。」


…捨て台詞せりふではなく、案外本当にそう見えていたかもなぁ…


「…ダナイデさん…」

「ほほっ…。あのような者には、はっきり言ってやるのが良いのです。」

「はい。それが合理的です。」


ダナイデだけでなく、ミドリも容赦ない。

この世界では、チャラい男は普通に嫌われているようだ。

チャラ男が一部界隈で持てはやされた元の世界が狂っているのだろう。


「ご主人様。もう一箇所ぐらい寄れる時間がありますが、どうします?」

「そうだな…

昨日の今日でマーマナは来てないかもだが、ヘルマンド川に行ってみるか。」

「主さま~~、マーマナちゃん来てるといいね~~」


ヘルマンド川行きはミドリの膝枕になる。

慣れたミドリの膝枕は安心感があり、落ち着く。…正室の重みと云えよう。

荷車リヤカーを曳くテイルの尻尾をダナイデが手櫛でいている。


「テイルさん、とても綺麗な尻尾ですね…」

「主さまが、いつもブラシで毛繕いしてくれてるの~~」

「それはうらやましいですわ。」

「ダナイデ様も今夜毛繕いしてもらえると思うよ~~。櫛も買ってあるし。」

「それは楽しみですわ。」


完璧に馴染んでいるなあ…。いいのか、これで。


「主さま~~、マーマナちゃん来てるみたいだよ~~~~」


皆で川の方向に目をる。遠くでマーマナが手を振っている。

今日はダナイデが居るので、そのまま荷車リヤカーで川岸まで乗り付ける。


「グリフォンさんに聞いて、コレ持ってきたよ。」

「有難うな、マーマナ。これが呼石よびいしか…」


水中で2つの石を当てて音を出し、連絡する事が出来ると云う。

音質や音程の差で呼ばれているのがマーマナであると判るらしい。


「マーマナに貰った真珠は肌身離さず、こうして首に掛ける事にしたよ。」

「うわー、有難う、大切にしてくれてるんだ…」


ミドリとテイルもドヤ顔でマーマナに真珠を見せている。


「それから、マーマナにと思って、コレ造らせたんだけど、どうかな?」

「え?私に?…カチューシャ…その、すごい。…いいの?」


マーマナの髪に直接つけてみる…マーマナから潮の香りがする…


「マーマナちゃん、とても可愛いです。」

「ピッタリだね~~」

「うむ。とても良い感じに思うが、どうだろう…」


マーマナが川の水面みなもに自分の姿を写して確認する。自分に見とれている。


「わー。海の青だ…嬉しい。有難う、イオリ…」


「ふ、ふ。セイレーンのマーマナさんも、もうすっかりお仲間なのですね。」

「マーマナ、此方こちらはカザーフの森の精霊、ドリュアスのダナイデ様。」

「精霊…さま。マーマナです、よろしくお願いします。」

「私もイオリさんに救われました、ダナイデと呼んでくださいね。」


黒の海への行き帰りの同行をマーマナに頼んでおく。

マーマナは、もうアスピドケローネにも話を通してくれていた。


「これで舟だけ準備しておけば、いつでも黒の海に出れるな。」

「ご主人様、良かったですね。マーマナちゃん、有難う。」

「主さま~黒の海の家も、楽しみだねー。マーマナちゃん、またねーーー」


マーマナと別れてナーガ罠を入れ替え、家路につく。

ここから、またダナイデ様の膝枕になる…ダナイデ様の豊満な胸が…


「イオリさん。彼女がマーマナさんですか。イオリさんが助けたと云う。」

「はい、ダナイデさん。可愛くてよい子でしょ。」

「ええ、そうですわね。許嫁いいなずけになったのも、納得ですわ。」


はっーーー?? 許嫁いいなずけですと!!





誤字のご指摘有りがとうございました。とても助かります、今後ともよろしくお願いいたします。


1点だけ: 定石は囲碁の用語で、将棋の場合は定跡が正しい文字になりますので、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 会話文の始めに、「ははっ」とか「わー。」とか「ふ、ふ。」とかあるのですけど、こういうのはある程度の法則性をもたせたほうが良いと思います。 「ははっ」の時と「ははっつ」の時があったり後ろに……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ