54 マッサージ
「よし、今日は風呂に入ってスッキリしよう。家も出来上がったし、これからは毎日風呂に入るぞ。」
「ご主人様、そのような素晴らしい贅沢を毎日出来るなんて夢のようです。」
「テイルねー、お風呂あったかくて大好きなのーーー」
よしよし、着々と良い習慣が定着していくな。
「そこでだ、予て我が背後霊…いや、指導霊から示唆されていた海藻を用いる。」
「マーマナちゃんから貰った海藻ですね、ご主人様」
「うむ。これをしっかり煮込んで…上の方の透明な液だけをすくい取っていく…」
「主さま~~、すごい、ネバネバヌルヌルだよ~~」
「熱いから、気をつけるんだぞ。それをこっちの小さい桶に溜めて冷ましておく…」
…
…
「よし、今日の分は十分にできたな…」
「ご主人様、これは??」
「俺が元居た世界では、ローションと呼ばれているものだ。先ず風呂で体をほぐしてからな。」
3人でゆったりと風呂に浸かる。
テイルが手足を脱力してプカーーと浮いて居る。稀に居る、風呂好きの犬や猫そっくりだ。
「では、これからローションを活用しての全身マッサージを行う。
このローションマッサージは俺の居た世界では非常に流行していて、そのための専門施設が多数有るのだ。使い方はこうだ…」
予めローションを展張しておいた台の上に2人を上げる。
そして、自分の体全体にローションをたっぷり塗ってミドリを腹這いに寝させる。
「ではマッサージ開始だ…」
そのままミドリの背中に乗り、体の向きを合わせて前後にヌルヌル、ぬちゃぬちゃと体ごと擦り合わせる。
「え!…ご、ご主人様これはっ…ひぅっ…あう…」
背中だけでなく、脇腹にも片手を廻し、さらには足も絡めてミドリの体にローションを塗りこんでいく。
「ご…ぁう…ご主人…ぬはぁ…さま…」
「どうだ(にゅるっ)マッサージで(ぬちゃっ)脊髄が(ずるっ)活性化して(ぐにゅっ)勝手に(ねちゃっ)反応する(ぐにゅっ)だろう??」
「こんな…ひぃ…効きっ…す…ぎっ…で…」
「すごーい、テイルもやる~~~」
テイルもローションを自分で塗って、なんと、ミドリの下に潜り込んでしまう。
「て、テイルちゃん…だめ…ぁあ…」
よしよし、ミドリをこの状態にしてしまえば…あとは流れで…
「そろそろ交代だ、次は真ん中が俺の番だな…」
テイルが背中に回り、真面目なミドリが俺の下に律儀に潜り込んでくる。
(ぬはっ…くうー…こりゃたまらん…ふはは…)
「今度は、テイルが真ん中~~~」
「おおう、いいぞー、俺が下だなーーー」
「ひゃっ…ふにゃー……くに~~~…」
ゴン…ゴン…
ぬはっつ…スリスリ…くぅ~…ぐにゅぐにゅ…
「ぁ、ぁるじざま~~、」…にゅるん…ピクっ…
ゴン…ゴン………ゴ~ン
「あれ?誰か来てるのかな?ミドリ、ちょっと見てきて…」(イイトコなのにぃ…)
…
…
「…ご、ご主人様…『グリフォン』…様が…」
なっ!! 鷹の顔が風呂場を覗き込んでいる…
大きすぎるグリフォンは家に入れない。3人が表に出て、風呂から流れ出る湯に入りローションを洗う。
グリフォンが頭を左右に傾げて 『お前ら何やってんだ…』 と言いたそうだ。
「こ、こんな夜分に何の御用でしょうか…『グリフォン』さま…」
せっかく、良いとこだったのに、何故今なんだよ…とほほ…




