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39 ナーガ

…んー…ん、テイルの膝枕だ…なんで?…

 …俺の膝枕でテイルが寝てるのか…

  …で、テイルの膝枕でミドリが寝てるんだな…


なんか、三角形のエコマークみたいだ…

  ちょっと顔上げると、ミドリの太もも…上のほう…あ…

「さて…」

「さて、今日こそはナーガ罠回収に行くから。」

「?ご主人様?  今朝はなにか変です…」

「そ、そんなことはないぞ。

 寝起きに菩薩様が…で、変な夢とか…見て…ないよな?」

「?」

「ナーガいっぱい入ってるといいな~~」


行きも荷車リヤカーの荷台に当たり前のように乗る。

どんどん横着になっていくのが自分でもわかる。

二人とも、何も言わずに荷車リヤカー引いてくれるのは偉い。

ライオンの雄って、こんな感じなのかも。


「ご主人様、マーマナちゃん来てるといいですね。」

「流石にまだ完治してないだろうから、海深くに隠れてるだろうけどな。」

「主さま~、テイルもセイレーンの言葉、覚えたいな~」

「どうかなあ。ずっと一緒に住むなら、覚えられそうだけど…。」


………

……


「うーん…やっぱり来てないみたーい。」

「マーマナちゃんは、治療に専念するのが合理的ですか。やはり。」

「そうだな。マーマナは残念だが、とにかく罠引き上げよう。

 引き上げるとき罠を直接掴まないように。幻覚使ってくるらしい。」


二人が仕掛けの綱を手際よく巻き上げにかかる。

二人とも力が有るので、多少流木が引っかかろうが、丸ごと引き上げていく。

単純作業を全部丸投げできるのが、ホント助かる。


「ご主人様、10本とも全部入ってますよ。」

「だろ。」

「すごーい。主さま、ナーガの気持ちもわかるんだ~~」

「狭い場所があると、皆、入りたくなるものなんだよ。」…人間でもな…


綱を引っ張り、そのまま引きずって持って行き荷車リヤカーに乗せる。

荷台の上の罠がときどき鈍く光っている。

罠を敵と思って幻覚攻撃しているようだ。

まあ、C級だしな…本能で動いているだけなのだろう。


「このまま温泉まで運んで、熱々の源泉に罠ごと放り込むぞ。」

「そのままで茹でるのも仕上がりますね、ご主人様。」

「茹でるって、ナーガ食べられるの?」

「主さま~、ナーガは美味しいんだよ~~」

「貴族も欲しがる、高級食材です。儀式では一人1匹で盛り付けます。」


鯛の尾頭付き扱いみたいな…


「じゃあ、3匹は俺達で食べようか?」

「そんな贅沢を…奴隷が…」

「主さま~、茹でた後で皮をちょっとだけ火に焙るとすごく美味しいんだって。」

「ああ、その料理法は俺の元居た世界では、蒲焼と言っていたんだ。」


ゆるーい会話しながら温泉へ戻っていく。

やっぱ俺達にはこんな感じが丁度良い。追い立てられるような働き方は御免だ。


「あれ?主さま~、誰か走ってくる。一杯走ってくるよ~」

「ご主人様、騎乗の軍人さんも居るようです。」


25人の集団だ。うち5人が軍人で乗馬している。20人は走りだ。

馬あるなら荷車引かせて乗せてやればいいのに。

お互い無言ですれ違う。

ナーガー罠が光るのを見た数人が驚いている。


「なんか、一人、凄く偉そうな軍人が居たな…」

「テイル、あの人きらーい。」

「知っているのか?」


「ご主人様、あれは ヌクルハク・オリーミ公爵麾下、ムロータ将軍です。

オリーミ公が最近新設した、オリーミ第15軍の司令官です。」


「15軍って、そんなに私兵抱えてるのか、オリーミ公。」

「軍と名乗ってますが、私兵ですので国軍の半分、実数は2個師団程度です。」

「なるほど。員数合わせも追いついてないと…」


「15軍は最近の魔物領への侵攻では一番奥地まで進んでいる部隊のはずです。

それだけに、戦死者も多くて民衆から嫌われています。」


そういうタイプね…

ヘルマンド川越えてどこまでいくのやら…


「ミドリ、ヘルマンド川の向こうはどうなっているんだ?」

「川に沿って下れば黒の海、街道沿いに行くとアラール塩湖ですね。」


塩湖があるんだ…


「アラール塩湖上流はオリーミ公が開発に力入れている新領土です。」


オリーミ公にムロータ将軍ね。

補給無視してさらに奥地まで突っ込みそうなヤバイ雰囲気だったな。

テイルも嫌っているし、見る聞く無しでお引き取りください…だな。


「一番近い海が、その 黒の海 ってことか。塩湖のほうが海よりは近い?」

「そうです。」


うーん、でも塩湖では海藻は無理だよなあ…


《 ふふっ。お困りのようね。 》


「お姉さんの課題、何気に高難度なんですけど…」


《 有段者への壁よ。しっかり苦しみなさいな。

 ナーガ、自分も食べることにしたのは好判断だったわ。もう一息よ。 》


お姉さんも食べたかっただけでしょ…どうせ味覚も共有だろうし。

で、海藻どうやって手に入れるんだよ。詰将棋なら必ず正解があるんだけど…


《 そうよ。かならず正解があるから。 》


俺、詰将棋苦手だったんだよな…

「ご主人様…」

「ご主人様、罠端に寄せれば乗れますよ。」

「あ、そうだな、そうしよう。」


考え込んでいたので、ミドリが膝枕の場所を造ってくれる。

ふぅ~~…ぷにぷにで気持ちいい~

ナーガ納品で、うちもC級かぁ…

二人になにか、ご褒美だな。

しまった、お姉さんに聞いときゃよかった…


《 ミドリちゃんには、ストレートヘアーに成ったんだし『髪飾り』。

テイルちゃんには尻尾の『おリボン』とかでいいんじゃない? 》


「あ、まだ居たんだ。」


《 まだもなにも、私はずっと居るから。 》


そうだったのか。すでに常時接続とは…。

テレホーダイタイムは寝てていいのに…いや寝ろよ…


《 抜け駆けは無理よ♪ 諦めなさいな。 》


くっ。新婚初夜でも ー立会人ですぅ~ー とか出てきそうだ…







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― 新着の感想 ―
[一言] スキルの声が“おねえさん”になってから、ミドリやテイルの言葉と区別が付きにくくて読みにくいです。 「」ではなく、『』とかにしたほうが読みやすそうな気も……?
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