21 パーテイー名は『残り福』
ペロペロペロ…
お、おおう…こ、これは…
背中をテイルが舐めている。とんでもない目覚めだ。毎朝コレで起きるのか、これから。
暴発をおさえきれるかどうか、不安だ。
これは…全身リップをなんとか、学習させねばなるまい…
「今日は雑貨屋に寄ってからギルド登録に行こうと思う。」
「ポイントカード作るのです。」
「テイルは寝てていいー?」
「ご褒美作るからついて来た方がいいと思うぞ?」
「ご褒美ー?」
「テイルにはご褒美…テイルだけ…」
「ミドリにも作るぞ。」
「ミドリにもご褒美♪」
ミドリはいつも直球、火の玉ストレートだな。
雑貨屋で櫛を21個仕入れてギルドへ向かう。
「ギルドは転移者だらけだから、二人は外で待っていてくれ。」
初心者で『奴隷環』はめた二人を連れて行けば、嫌がらせしてくる奴が絶対いるんだよな…
転校生虐めが趣味の奴とか。友達の振りして寄ってきて嘘教える奴とか。
「おう、兄ちゃん今日はなんだい。朝っぱらから。」
「俺たちもパーテイー登録しようかと思ってな。そろそろ。」
「そうだな、いい頃合いかもな。」
ギルドマスターのツンフトが云うには、
1.最初はEランク
2.一か月生き残っていればDランク
3.所属ランクの上のクラスの魔物を狩ればランクUP
4.各ランクごとの魔物討伐報酬が素材買取と別枠で出る
5.Bランク以上は魔物戦に駆り出される場合がある
6.Aランク以上は貴族への道も出てくる
「ま、兄ちゃんは既に一か月以上活動してるからな。俺が保証人になるからDランクからだ。
僅かでもDのほうが買い取りに色が付くからな。」
「いつもすまないな。で、一番弱い魔物の居場所を教えてくれるか。」
「一番弱いのはスライムだな。それでもたまに毒持っているのや融合捕食してくるぞ。
居場所は沼地などの水辺が多いな。
アミール湖に数年前から大量発生して、漁ができないほどだ。
スライムでも数万匹となると手におえん。囲まれると数で押し切られるから気をつけろ。
スライムは素材にならないから核だけ持って帰ってくればいい。安いけどな。」
「アミール湖か。ちょっと見学にいくか。」
「パーテイー登録だったな。現状は3名か。」
「ああ、名前は 『残り福』 で頼む。」
「よし、『残り福』で代表はイオリ…だな。」
「ああ。では、また来るわ…」
(ぶっつ…スライムだってよ…)
(落ちこぼれのおっさんだろ、そっとしといてやれや。)
(装備も最低じゃん。そりゃしゃあないわー。)
聞こえてるぞ。聞こえるように言ってるんだろうけどな。
ん?なんだ、あのエルフ。あいつだけ黙って見てるな。
あの襟章はAランクか。Aともなれば、CもEも雑魚だから余裕あるんだな。




