2 異世界転移
『BON VOYAGE!』って、ちょっ、…
………
……
…
気が付けばビール片手に草原に突っ立っていた。
のどかな牧歌的な風景だな…
かなりの田舎っぽい。
遠くに見えるのは畜舎か、レンガ積みだ。
あんなのじゃ、地震がきたらすぐ潰れるな。
馬?っぽいので荷物運んでる。民族衣装?着てるなあ……
コレ、ド田舎に飛ばされたとか?アニメでよくある、アレか?異世界?
………
……
…
後ろで声がする……
「やったぜ、俺勇者だってよ。」
「お前は成績も運動も出来たからなあ。
俺は神官…これ、いいのかな?どうなんだろ?」
「インドア派のお前にはいい感じなんでね?
俺、暴虐王だってよ、すげえだろ。」
「3人で組めば完璧だな…」
高校生ぐらいの連中か。
勇者だの、神官だの…つうとやっぱ異世界?
案外、落ち着いていられるものだな、イザとなると。
となれば、まずは自分のステータス確認だな。
「え-、す、すてーたす」(は、恥ずかしいぞ、ちょっと……)
……無反応か。
「ん-、じゃあ、ぷ、ぷろぱてい」……だめか。
「あ、あかうんと」……ダメか。
「あー、ちょっとそこのお兄さん。どうやってステータス見るの?」
「はい?へー、おじさんも飛ばされたんだ。」
「ああ、分かりにくかったよな、最初。」
「そうそう。絶対見れるって信じて念じるんだよ。
おじさんだと恥ずいだろけどさ。情報開示…とかのほうがうまくいくかもね。」