11 ステータス更新(1)
二人でベッドにくっ付いて寝転がる。一人用だ、くっ付くしかない。
いきなり触るとかはご法度だ。
『奴隷環』に記録されている事を忘れてはいけない。
いや、触って拒否されたらひっこめればセーフか?
ええい、32歳が悩む事か…
気を取り直してステータスを確認する。
個人情報開示(合法)
【名前】木村伊織
【性別】雄
【種族】亜人類(人科)
【年齢】32
【職業】奴隷使い
【体力】並
【知力】並上
【精神力】並上+
【物理耐久力】並下
【精神耐久力】並上+
【俊敏】並下
【幸運】並上
【魔力】皆無
【固有スキル】 読(1)[μPD780C-1]+
【学習スキル】 アフラシヤブ地方語 30男(微)
【装備】(なし)
【奴隷】ミドリ
【備考】 ☓1
いくつかの項目に+が付いている。
まさか、ミドリのじらしプレイが経験値に変換された?いやいや、そんなバカげた話が…
やはり言語は学習していた。
「30男…微?」
いかん、思わず声に出た。
ミドリが不思議そうな顔をしている。
30男…微…どんなスキルだ?いつ使用した?
5人の奴隷候補を前に自我を保った事がスキル認定されたのか?
確かに最初に会ったリア充高校生では自我がピンク色に崩壊しただろう。
「本があるのですか?」
そうか、ミドリには俺が本を見ているように感じられた訳だ。
ミドリにも見せられたら、俺もさらに見れるかも…なのだが…その、いや、いい。
パーテイー編成の文字が点滅している。
…ポチッ…
…ミドリの文字をポチッ…
おお、自分のステータス枠の下にミドリのステータス枠が出た。
-個人情報開示(合法)-[忠誠100/100]
【名前】ミドリ
【性別】雌
【種族】亜人類(ドワーフ科)
【年齢】16
【職業】奴隷
【体力】上
【知力】中
【精神力】中
【物理耐久力】上
【精神耐久力】中
【俊敏】並
【幸運】中
【魔力】弱
【固有スキル】物理構築
【学習スキル】アフラシヤブ地方語 じらし
【装備】パンツ
【隷属】木村伊織
【備考】勘当
じらし が学習スキルとな?誰が教えた…
パンツは装備品扱いか。誰と戦っているんだ…
しかし、俺より確実に強いな。
少し期待させてもらおうか。
「これは本なのでしょうか?」
パーテイー編成したのでミドリにも見えるようになったのか。
「ご主人様、ご主人様はもやしっ子だったのですか?
スキルも初めて聞くスキルです。どういうスキルなのでしょう?」
「俺は元の世界ではマウスより重い物は持たない男の異名があったのだ。
スキルは俺にも謎で検証中だ。」
「マウス?」
「パンツには劣るが人類の偉大な発明で、万能筆記具のようなものだ。」
「そうですか、ご主人様はすごいのですね。」
くっ付いて丸くなり寝てしまった。
うむ。いろいろ有ったがこれはこれで良い。
良いではないか、もそっと近こう、もそっと…はぁ。