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『ログアウトが完了しました。』


目を開けてアクタークレイドルから起き上がり、ヨイチと......壁際であまり近寄りたくない黒いオーラのようなものが見えるアカリの元に近寄る。


「お疲れッス!エイジ!あと......すげえ助かった」

「そんな中で申し訳ないんだが、俺はトイレで大きいほうをしてくるからアカリの生贄......相手をしていてもらえないか」

「今、生贄って言ったッスよね!?友達を生贄扱いしようとしたッスよね!?」


大きいほうも真っ赤な嘘だ。

だって逃げたい。

とてもこの場から逃げたい。


「あんのクソ兄さんはなーんでいっつもいっつもストーカーみたいにぃぃぃぃぃ!!!!」


地団太を踏んで怒り狂っているアカリに恐る恐る聞く。


「あのーアカリさん?フードの方はあなたのお兄様ということでよろしいのでしょうか」


果てしなく恐怖が口調に出てしまった。

正直さっきの大将ボスより恐ろしい。


「......ふう......そうよ、あれは私の兄さん。血のつながりはないけどね。お父さんの再婚相手の連れ子で......宿敵よ」

「そ、そうか複雑な家庭事情なんだな」


石橋を叩くようなコミュニケーションで地雷をツンツンした気分だ。

そんな中で地雷どころかミサイルが飛んでくる。


「アカリちゃん、大丈夫か」

「チッ......平気よ。おかげさまでね」

「それはよかった。お前らも無事だな」

「はい、こちらも援護助かりました」

「ありがとうございましたッス。ちょっと聞いてもいいッスか?」

「なんだ?」

「ランカー1位のトウヤさんッスか?」

「間違いなく俺だな」

「やっべえ!超感激ッス!フレンド登録をお願いしてもいいッスか?」

「そ・ん・な・こ・と・よ・り!」


グイっとアカリが前に出る。


「なーんで兄さんが同じ時間でレイドバトルに出てるのかな?」

「偶然だ」

「いっつもそう!あたしの周りチョロチョロして!だいたいこのゲームだってアタシのが早く始めてるのに、何!?ランカー1位って!?ハイスペックかコノヤロウ!大学はどうした!」

「今日は休講だ」

「じゃあもうコロシアムで斬らせなさいよ!」

「勘弁してくれ、それはそうとそこの......」

「俺はエイジです。こっちは友達のヨイチ」

「よろしくッス」

「俺はトウヤだ。なら二人とも、ちょっと話があるからこっちに来てくれ」


有無を言わさぬ雰囲気で手招きをしてドアを開ける。

言われるがままついていくと、聞き覚えのある声がする。


「見つけたぞオイ!」


声の主はガイだった。

俺の元まで近づくと大柄な身体がより一層大きく見えて威圧感がある。


「大分激戦だったようだがお前たちが倒したみたいだな!よくやった!」

「ありがとうございます。あ、さっきは援護にも回れなくてすみませんでした」

「いいんだいいんだガハハ!」


笑顔で称えるガイに向かって感謝と謝罪をする。

とはいえ、あの場では近づくだけで巻き添えを食らいそうだった。

そしてガイは俺たちを一度見回す。


「ところで......俺がダメージも与えられない相手に何でお前たちはダメージを与えられたんだ?」


先ほどまでの笑顔はすでに消え、その目の凄みに俺は目を離せないでいた。


「ガイ、それを説明してもらう場に今から行こうとしててな。お前も来い。弟はどうした?」

「......先に帰した。結構疲れてるみたいだったしな。わかった俺も行こう」


トウヤが歩き始めるとガイもそれについて歩き始め、俺たちはその背中を追うようについていった。


今回は軽めなので投稿間隔が短く済みました。

次回も会話成分多めです。

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