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人間爆弾

「呪い!僕は今来たばかりですよ?前の世界には魔王はいないし魔法もない!」


いきなり呪われていると言われ動揺し大声をあげた

しかし後になって落ち着いて考えれば元の世界にも呪いとら呼ばれるものはあったな〜


まあ、真贋はわからんが


「落ち着いて下さい。蓮様にかかった呪いは貴方方の世界のものではありません。そしてこちらの世界のものでもありません」


「どういうことですか?」


「蓮様にかかった呪いは[コクライの呪い]と呼ばれるもので、時空の狭間に住む黒鳥コクライが戯れに放つ無差別の呪いです。黒鳥自体なかなか人前に現れるものではないので、この呪いが確認されたのも過去に3例だけ、その為解呪の方法は見つかっていません。噂程度ですが魔国には解呪の方法が伝わっているとのことですが....

この呪いにかかると魔力が完全に失われ全ての魔法が使えなくなります」


時空の狭間....ああ!この世界に連れて来られる最中のあの痛みか!あれが呪いだったのか、しかも戯れに無差別って運悪すぎだろ僕....


魔法が使えないか....でもまあ健康に害はないみたいだな。ならとりあえず王都でスローライフしながら解呪方法を探しますか〜見つからなかったらまあ残念でしたってことで


「そうですか。仕方がないですね。じゃあとりあえず魔法は諦めて先ほどの話通りこの国にお世話になりまs


バァン!

「それはできねぇんだよ田島!」突然乱暴に扉が開き桂木隼人が悪意に満ち満ちた笑顔で入ってきた

先ほどまでとは違う黒の騎士団服に身を包み、明らかに特別に豪華に装飾された宝剣を携えている


「気になるか?王様からもらったんだよこの世界最高の剣だってさ名前もあったが長くて忘れちまった。

どうやら俺は剣の勇者らしくてな!勇者だぜ?この世界で唯一無二の勇者様だ!さっきお前も見ただろ?あの姫様!地球じゃら見た事ないような美人の姫様!あの人もくれるってさ!この意味わかるか?俺は姫様の旦那だ。つまりこの国は時期に俺のものになるってことさ!」


異常なテンションで説明なのか自慢なのかわからないことを羅列する桂木


「そうだ、話の途中だったな。田島、お前はこの国で暮らす事はできねえ!

さっき俺も聞いたんだよ、その呪いについてな。そんでな、コクライの呪いの恐ろしさ魔法が使えないことじゃないんだわ」


「は?それ以外にもなにかあるのか?」


「呪い自体の効果はそれだけだ。ただこの呪いは感染する!しかも少しお前の肌に触れただけでな。そんな歩く病原体みたいな奴にこの国を歩き回られたくないのさ!まあ、それだけならお前を殺しちまって死体も灰になるまで燃やしちまえばいいんだけどな」

言い終えると桂木は剣を抜き近づいてくる



「僕を殺すのか?」


「本当は殺しちまいたいんだがなコクライの呪いはそれも許さないらしい。お前を殺すとこの街一帯に呪いが広がっちまうらしい。だから」


「!!?ギッグアアウウアアア!!!」

桂木は躊躇せずに僕の四肢を切断した


「うるせぇなーおい、やってやれ」


桂木の後ろにいた神官が詠唱し魔法を放つ。すると血が止まり痛みが引いた


「この状態のお前を魔国に送る。相手は魔族だ、人間を見つけたらすぐ殺すだろ、そうしたら呪いが発動してその集落の魔族は魔力を失う。つまりお前は人間爆弾だな

お前をそこに座らせたのもその為だ。その転移魔法陣で魔国に送るんだ。異世界召喚には魔石が必要だが、多少の距離の転移ならいらないんだとさ」


最初から決まっていたのか、ちくしょう


「さて、田島!お別れだ。まあ、精々人間のために、いや勇者の俺のために犠牲になってくれ」


桂木の笑い声を聞きながら僕の意識はだんだんと薄れていった....

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